食事の2時間前のおやつがダイエットにいい理由「セカンドミール効果」を専門家が解説
「ダイエット中だからスナックは買わないようにしてるの」「健康のためにおやつは抜く」こんな“常識”はもう古い。やせる、健康になる、きれいになる。一石三鳥の逆転ダイエット術、「食事の2時間前におやつを食べる」という驚きの方法を専門家に取材した。
おやつはダイエットの天敵は時代遅れ?
おやつはこれまでダイエットの天敵だった。実際、マイボイスコムが行った調査によれば、約4割が「間食を止める」ダイエットを実施した経験があると回答。明治のアンケートでも、2人に1人が「ダイエット中に甘いものを食べている人は本気ではないと思う」と答えている。
しかし近年、こうした風潮は時代遅れとなりつつある。科学的根拠に基づいた研究により、おやつを食べた方が太りにくく、健康や美容にもいいことが明らかになっているのだ。
食事の2時間前のおやつが体にいい理由
画期的な提唱をするのは愛国学園短期大学非常勤講師で管理栄養士の古谷彰子さんだ。
古谷さんは「午後3時におやつを食べる」「午後5時におやつを食べる」「おやつを何も食べない」の3グループに分け、それぞれ午後7時に夕食を食べてもらい、数値を測定した。
「おやつの内容は三大栄養素のバランスが異なるポテトチップス、フルーツグラノーラ、揚げ黒豆、焼きいもの4種類です。その結果、夕食2時間前の午後5時におやつを摂ったグループは4種類すべてで、また、午後3時に摂ったグループはフルーツグラノーラと焼きいもで夕食後の血糖値急上昇の抑制を確認できました」(古谷さん)
つまり、食事の2時間前のおやつには血糖値の急上昇を抑える働きがあるということ。
血糖値の乱高下を防ぐ“セカンドミール効果”
「これは“セカンドミール効果”と呼ばれる考え方で、食事と食事の間が空き、空腹によって血糖値が乱高下するのを間食によって防ぐことができるのです。たとえそれがポテトチップスだったとしても、夕食の2時間前に食べれば、血糖値の急上昇を止める役割を果たしてくれます。
反対におやつを摂らずに過度の空腹状態で食事をすると血糖値が急上昇する。これに対応するためにすい臓から血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌されますが、インスリンには血中の糖分を脂肪に変えて体にためこむ働きがあり、肥満の原因になります。実際に血糖値をコントロールすることで体重が10㎏以上減ったという人もいます」(古谷さん)
教えてくれた人
古谷彰子さん/愛国学園短期大学非常勤講師・管理栄養士
コミック/藤井昌子
※女性セブン2022年1月20・27日号
https://josei7.com/
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