【お風呂にこだわる】女性のための老人ホームをスペシャリストが厳選
高齢化社会と言われている昨今、老人ホームにユニークなサービスが増えてきた。新しい視点で、介護施設情報のスペシャリスト6名(※1)の協力を得て厳選したお風呂のある老人ホーム(サ高住を含む)を紹介する。
温泉つき老人ホームで過ごす
高齢化社会と言われている昨今、老人ホームにユニークなサービスが増えてきた。新しい視点で、介護施設情報のスペシャリスト6名(※1)の協力を得て厳選したお風呂のある老人ホーム(サ高住を含む)を紹介する。
身体を清潔に保つだけが風呂の目的ではない。ゆったりと浸かれる風呂には、高齢者の悩みの種である体のさまざまな不調への効能も期待でき、風景を見ながらの風呂はリラックス効果も大きい。
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ルルドの泉(北海道札幌市)
施設名「ルルドの泉」の由来は、フランスの南西部にある「奇跡の泉」と呼ばれる場所。泉の水を飲めば難病もたちどころに治るという伝説の泉で、それにちなんでいるとあってお風呂には人一倍のこだわりを見せる。
「私のモットーである『我人生、今が一番』から、体のあちこちが痛くても最後まで気持ちの良い温泉に入っていただきたいとの思いがあり、入浴設備にこだわりました」と社長の須田さん。
自慢は、まるで珈琲のような真っ黒なモール温泉。お湯から上がると、しっとりすべすべとした肌感に驚く。モールとはドイツ語で泥炭を意味する言葉で、モール温泉とは従来の鉱物中心の温泉とは違い、植物性の腐食質が主成分となっている褐色や黒色が特徴の温泉だ。
美肌はもちろん、腰痛、神経痛、皮膚病、胃腸にも効くといわれ「腰痛が改善した」という声も。そのモール温泉が毎日利用できるのがここ、「ルルドの泉」。露天風呂で一息できるのもうれしい。
アクティバ琵琶(滋賀県大津市)
美人の湯で知られる琵琶湖畔のリゾート地「おごと温泉」に隣接。敷地内に源泉があり、自立棟大浴場には37.1℃のアルカリ性単純温泉(低張性弱アルカリ性温泉、ナトリウム│炭酸水素塩・塩化物温泉)の天然温泉が引かれている。
介護棟には「準天然・光明石温泉」として、免疫力を高める鉱石を使った浴場も。琵琶湖を眺めながら、入浴専用の職員に見守られて安心してお湯につかることができる。家族と一緒に入ることができる『家族風呂』も併設。
自立棟大浴場は朝6時から8時、午後3時から10時までなら自由に入浴可。温泉、ジェット風呂、通常のお湯と3つの湯船があり、効能は神経痛、筋肉痛、関節痛などさまざま。「肌触りがよく湯冷めしづらい。美人の湯とあって毎日入っている女性のみなさんは若く魅力的に見えますよ(笑い)」(入居者の男性)。
※1 6人のスペシャリスト(敬称略)
高室成幸(「日本ケアサポートセンター」理事長)
米沢なな子(「高齢者住宅情報センター」大阪センター長)
安藤滉邦(「有料老人ホーム情報館」を運営する「ケアプロデュース」代表取締役)
看舎佳太(「老人ホーム紹介センター」社長)
末木篤司(「あいらいふ入居相談室」マネージャー)
吉木均(「老人ホーム紹介のグッドウッドラン」代表)
【データ】
ルルドの泉
公式HP:http://www.luludo.jp/
運営会社:メディカルレイ
開設年月:2007年11月
入居一時金:380万円
月額費用:14万7660円
アクティバ琵琶
公式HP:http://www.unimat-rc.co.jp/activa/
運営会社:ユニマット リタイアメント・コミュニティ
開設年月:1987年7月
入居一時金:1550万円~(自立)
月額費用:18万円
※「入居一時金」「月額費用」は、基本的に80才の人が介護居室に1人で入居した場合の金額。月額料金には、管理費、食費、光熱水費、上乗せ介護費などを含むが、介護保険の1割負担は含まず、一部ホームでは光熱水費は含まない。
※女性セブン2016年8月18日・25日号
【この連載のバックナンバー】
【食事で選ぶ】女性のための老人ホーム<第1回>