高血圧や肩こり頻尿ほか症状別・耳ほぐしで不調をリセット【看護師・リフレクソロジスト解説】
全身の各部位・器官に対応するツボがたくさんある耳。不調を感じた時も1分間ほぐすだけで、血流がアップして不調を解消することも可能だという。手軽にできて心も体もラクチンになる「耳ほぐし」のやり方を、著書に『1分!耳ストレッチ』がある看護師でリフレクソロジストの市野さおりさんに解説いただいた。
教えてくれた人
市野さおりさん/看護師・リフレクソロジスト。病院勤務後、アロマセラピーやリフレクソロジーの資格を生かし、総合医療ナースとして活動。現在は鍼灸院にて施術を行う。著書に『1分!耳ストレッチ』(青春出版社)など。
1分で不調をリセット!症状別・耳ほぐし8選
脂肪が少なく、血管や神経が集まる耳は“全身の縮図”ともいわれており、不調が気になる臓器や器官の神経があるツボや反射区に刺激を与えることで、体や心、美容面への効果が期待できる。脳にも近いため即効性があるが、刺激が強すぎると血管や神経を傷めてしまうため、ほぐすのは長くても1分にとどめるように注意しよう。
→耳からわかる体の不調「耳ツボのうち43個はWHOが認定」耳を見てほぐして心身の健康をチェック
耳をほぐす時に器具も強い力も不要。基本的にはやさしい力で十分だ。
「自分の指の力を知るために、キッチンスケールに指を置いて測ってみましょう。弱い力は70~100g程度。強い力は200~250g程度が目安で、そこまで強い圧をかける必要はありません。意外とやさしい力加減なのがわかりますよ」(看護師・リフレクソロジストの市野さおりさん・以下同)。
キッチンスケールがない場合、力加減は下記をイメージして欲しい。
弱:2枚1組のティッシュを親指と人差し指でさすって1枚ずつに分けるように。
強:ティッシュでこよりを作るように。
※「水色●」は表側にある狭いエリアの反射区、「紫色●」は内側にある狭いエリアの反射区、「斜線」は広いエリアの反射区を示しています。
【1】「免疫力」を高める耳ほぐし
耳全体をほぐし、体全体を温めることで免疫力アップにつながります。血圧、血糖、水分と塩分の調整など、体内環境を常に一定に保つホルモンを作る副腎を刺激して代謝を上げましょう。
<ほぐすポイント>
・副腎(ふくじん)
<やり方>
突起部分の表と裏を人差し指と親指ではさんでつまみ、小さく円を描くように回してほぐす。
【2】「肩こり」に効く耳ほぐし
肩のこりは、手首や腕など離れた場所が原因になっていることもあるため、肩・上腕・手首を含む上肢全体の反射区・耳の外側部分(耳輪)を刺激しましょう。
<ほぐすポイント1>
・肩~上腕~手首
<やり方>
斜線部分の表と裏を親指と人差し指ではさんでつまみ、弱い力で皮膚と軟骨の癒着をほぐすように、下から上にほぐす。
<ほぐすポイント2>
・頭部
<やり方>
耳たぶの表と裏を親指と人差し指ではさんでつまみ、やさしくほぐす。
【3】「腰痛」に効く耳ほぐし
長時間の同じ姿勢や運動不足などが招く腰痛には、頸椎・仙骨・腰尾椎エリアをほぐして腰部筋群への血流促進と、柔軟性を取り戻す信号を送りましょう。なかなか起きられない朝、布団の中で行うのもオススメ。
<ほぐすポイント>
・頸椎~仙骨~腰尾椎
<やり方>
斜線部分のくぼみに沿って、親指で上に押し上げてほぐす。