7秒押すだけ!便秘、頻尿、老眼、不眠、肩・首こりに効く「手もみ」のやり方図解
年齢とともに増える体の不調。そんな不調を楽に改善できる『手もみ』は道具不要、場所も時間も選ばずにできるとあって注目されている。快調につながるポイントをゴッドハンドに伝授してもらいました!
教えてくれた人
■手もみセラピスト・看護師 音琶麗菜(おとわりな)さん/看護師の経験を生かし、手のひらを押して体の不調を改善するセラピストとして活躍。YouTubeチャンネル『手もみセラピスト音琶麗菜』の登録者数は約33万人。
【反射区のゴールデンマップ】
手のひらには約30か所以上の反射区があり、手の甲にはリンパ節に対応する反射区が集中しています。基本的には左右の手に対称の反射区がありますが、左右それぞれにしかないものもあります。
【1】大脳
【2】間脳
【3】肺
【4】胃
【5】副腎
【6】心臓(左手のみ)
【7】脾臓(左手のみ)
【8】背骨上部
【9】すい臓
【10】腎臓
【11】下行結腸(左手のみ)
【12】肩
【13】輸尿管
【14】直腸(左手のみ)
【15】S字結腸(左手のみ)
【16】小腸
【17】膀胱
【18】背骨下部・腰
【19】リンパ節・全体
【20】十二指腸
【21】肝臓(右手のみ)、胆のう(右手のみ)
【22】上行結腸(右手のみ)
【23】耳、鼻
【24】目
【25】リンパ節・首
【26】リンパ節・胸
【27】リンパ節・肺
【28】頸椎
【29】甲状腺
※反射区の後ろに( )がついているものは、それぞれの手のみしかありません。
手にはさまざまな不調の改善につながる反射区があると話すのは、手もみセラピストの音琶麗菜さん。
「手は体の各器官につながる末梢神経が集まる場所です。東洋医学によるツボは『点』であるのに対し、反射区は『面』。反射区周辺を痛気持ちいい強さで刺激することで全身の血流がよくなり、不調改善の効果が期待できます」
また、手の指先が冷たくなる末端冷え症は、血液の流れが悪くなるために起こる。
「滞っていた血流を流すイメージで、反射区を『7秒押してパッと離す』を繰り返すと、手はもちろん全身が温まり、悩みが解消していくことを実感できるでしょう」(音琶さん)
「手もみ」のポイント!
●7秒押して離すを3回繰り返す
強弱をつけてギュッギュッと押すのではなく、じんわりと刺激するように、7秒押してパッと離すを繰り返しましょう。
●温めてから押すと痛みが和らぐ
体調が悪いと激痛の恐れもあります。手を温めて、ハンドクリームなどで滑りをよくしてから押しましょう。
●反射区を押した後は、水分を摂る
コリがほぐれると、老廃物が排出されやすくなります。より排出を促すために、コップ1杯の水を飲みましょう。
●息を吐きながら押す
反射区を押す際は、ゆっくり息を吐きながらリラックスした状態で行いましょう。
●力が入らない場合は道具を使って!
爪が長くて反射区を押しにくい人や、ばね指などで指先に力が入りにくい場合はペンなどを使うのがおすすめです。
便秘に効く
ここで紹介するのは便を一時的にためる直腸の反射区(左手のみ)。トイレのがまんや自律神経の乱れが原因で便秘につながることがあります。宿便や残便感の解消、腹痛にも効果が期待できます。
反射区の場所は、中指の延長線上まっすぐ下。手首のしわから親指の幅2つ分上にある。
《手もみのやり方》
右手親指の角を反射区に当てて垂直に押し、息を吐きながら7秒止める。これを3回繰り返す。
注意:反射区がかたくなっている場合、無理に押すと親指を痛めてしまうことがある。
頻尿に効く
頻尿は膀胱の機能的な問題に加え、自律神経の乱れも原因。脳の中心にある間脳には自律神経を整える働きがあるため、間脳の反射区を押すと効果的。不眠や緊張、不安の改善にも効く。
反射区は、親指を横から見たふくらみの頂点、親指の腹の中央に。
《手もみのやり方》
人差し指の第二関節を使う。
【1】右手の人差し指をしっかり曲げてこぶしのような形にする。右手を左手の手のひらに置き、左手親指以外の指で包んで固定する。
【2】左手の親指の反射区を、右手の人差し指の角に押し当て、7秒止めてから離すを3回繰り返す。反対の手も同様に押す。
老眼に効く
目の反射区は、加齢による視力の低下、スマホやパソコンの長時間使用による眼精疲労やドライアイなど、目の不調全般に効果があります。指先の反射区は左右が反転するため、左手は右目、右手は左目に対応しています。
反射区は、人差し指と中指の爪の付け根、爪の両端に。
《手もみのやり方》
人差し指・親指の先を使う。
【1】右手の親指と人差し指の先で、左手の人差し指の爪の両端を挟む。
【2】7秒押してパッと離すを3回繰り返したら、中指も同様に押す。反対の手も同様に押す。
NG:挟む方の手は並行にせず、手を起こして押すと力が入りやすい。
不眠に効く
副腎が疲れてホルモン分泌が悪くなるとストレスに対処できなくなり、不眠につながるといわれています。副腎の反射区を押すと不眠解消だけでなく、リラックス効果も期待できます。
反射区は、中指からまっすぐ下、ポコッとした骨の下のやわらかいところにある。
《手もみのやり方》
親指の角を使う。
【1】中指の骨の下のやわらかい部分に、親指の角を置く。
【2】押される方の手首を起こす。痛いところで7秒止めてパッと離す。3回繰り返し、反対側も同様に。
POINT:5mmずつ位置をずらしながら、まんべんなく押すと◎。
肩こりに効く
同じ姿勢が続き筋肉が縮まると、血流が悪化。特に前かがみの姿勢は肺を圧迫して呼吸が浅くなるため、肺の反射区を押すと呼吸が深くなり肩こり改善につながります。
反射区は、人差し指から小指まで、それぞれの指の間。指の付け根の少し下にある。
《手もみのやり方》
親指の角を使う。
【1】親指の爪の硬いところを反射区に当てたら、右手で左手の甲を支えて固定する。
【2】押される方の手を少し内側に回転させて押し当てる。痛いところで7秒止め、パッと離すを3回繰り返す。
【3】ほかの指の付け根の間も押していく。反対の手も同様に押していく。
首こりに効く
リンパ節・首の反射区を押すと、筋肉の緊張によってたまった乳酸が流れ、こりが解消されます。上半身の血液の流れがよくなり、片頭痛の改善にもつながります。
反射区は、手の甲側の人差し指と中指、中指と薬指、薬指と小指の骨の間にある。
《手もみのやり方》
人差し指・中指・薬指の腹を使う。
【1】軽く指を開いた状態で机に左手を置き、右手の人差し指、中指、薬指を反射区に置く。押したまま前後に動かす。
【2】少しずつ下にずらし、手の甲の中央まで押していく。1秒で1往復を30回目安に押す。反対の手も同様に行う。
撮影/黒石あみ(本誌) イラスト/きくちりえ(Softdesign) 取材・文/山下和恵
※女性セブン2024年1月18・25日号
https://josei7.com/
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