足のタイプで靴選びは変わる!パンプスを選ぶ時に知っておきたい4つのチェックポイント
私たち人間のつま先はみな同じではなく、「スクエア型」「ギリシャ型」「エジプト型」と3つのタイプに別けられ、それぞれに得意不得意の靴のカタチがあるという。その中でも選ぶのが難しいのが「パンプス」だとフットマスターの新保泰秀さんは話す。そこで、自分の足に合うパンプスの選び方を新保さんに教わった。インソールについても教えて頂いたので、一緒にご紹介する。
足のプロモーションで靴の選び方は変わってくる
ぴったり合う靴を選ぶには、足の形が重要な要素となる。たとえば、エジプト型、ギリシャ型、スクエア型などのつま先タイプでも靴選びは変わる。
つま先にもタイプがある!
■約10% スクエア型
日本人にはレアなスクエア型。足全体が四角っぽく、合う靴探しが難しい。
■約20% ギリシャ型
親指より人差し指が長いギリシャ型。つま先がとがったポインテッドトゥが合う。
■約70% エジプト型
日本人に多い親指が最も長いタイプ。つま先が斜めのオブリークトゥが合う。
「パンプスを選ぶ際、ポインテッドという靴先がとがったタイプは、ギリシャ型の人には合いますが、親指が長いエジプト型や、全体に四角いスクエア型の人の場合、爪や指が靴に当たってしまいます。
日本人はエジプト型の人が最も多いのですが、このタイプの人がパンプスを選ぶ場合は、親指から斜め形の『オブリークトゥ』や、足が痛みにくい『ラウンドトゥ』が無難です。また、このタイプは、外反母趾になるリスクが高いので、親指が圧迫されない形を選ぶといいですね」
靴選びはかかとと甲の高さも重要
そのほか、かかとの形や甲の高さも靴選びを左右する。
「靴のなかで最も選ぶのが難しいのは、靴ひもなど足を押さえるものがないパンプスです。20~30年前から日本人女性の足は虚弱化しており、アーチが低くなっているのですが、その影響もあってパンプスが足に合わず、かかとが脱げたり、甲の高さ不足で歩くと靴が脱げて飛んでいく人が最近増えています」
そのため、パンプスを選ぶ際は、写真のように4つの要点を頭に置いて選びたい。
ひものないパンプスの選び方チェックポイント
【1】靴のかかとまわりが足の曲線と合っている
「日本人は、かかとのカーブが少ない人が多いため、ここが合っていないと靴が脱げやすくなります。ただ最近は、かかとが抜けやすい人に向け、かかとが小さめに設計された靴も増えています」
【2】ボールジョイントが合っているか?
「ボールジョイントというのは、足の親指側と小指側にある最も出っ張った関節部のことです。ここは足が最も曲がるところなので、合わない靴は歩きづらいです」
【3】靴の履き口が優しく足を包み込んでいる
「特にパンプスの場合、足先を入れる部分のフィット感が重要です。ここが合わないと擦れて皮膚を傷つけることになります」
【4】つま先に1cm程度の捨て寸がある
「足のむくみ具合も影響するので、体調のいいときに靴を買いに出かけ、できればバス停や駅を1つ手前で降りて歩いてお店に行けば、適度にむくみが取れ、最適な状態で足サイズが計測できます」
メガネは検眼して買うのに、靴は適当に選んでいる人が多いもの。足に合った靴選びを心がけ、足に負担をかけず、元気に歩ける100才を目指しましょう!
姿勢を改善し、歩きをサポートしてくれる「インソール」入門
足の計測をして自分に合う靴が選べても、足の形や歩き方によってトラブルが出る場合もある。そんな悩みを軽減しサポートするのがインソール、いわゆる靴の中敷きだ。
足裏への衝撃を吸収する、足首やかかとの歪みを補正する、足のずれを防ぎフィット感を高める、ムレやにおいを抑制するなど、種類も働きもさまざまだ。
足と靴と健康協議会の木村克敏さんはこう話す。
「大別して3種類あります。既製品の『市販品』、足形をとって合わせて作る『オーダー品』、整形外科などで医師の診断と処方箋に基づき保険適用で作る『保険適用品』の3種類です」
保険適用品は医療用で左右1足分しか作れないなどの厳しい条件があるものの、最近は靴専門店ではリーズナブルな『セミオーダー品』も登場し、人気を集めている。
「市販品は数百円、数千円からあるのに対し、オーダー品は数千円台から数十万円まで高額なケースも。さらにオーダー品は作成時の靴と足に合わせたものなので、ほかの靴に流用できない点にご注意ください」
★治療院で作る
「南青山『足から治療院』クレアーレ」のオーダーメード矯正インソール。料金は、歩き方やふだん履いている靴の診断も込みで、両足8万8000円~。一人ひとりに対して理想の足首に矯正し、さまざまな靴に入れ替えて使用できる。
★ショップで作る
最近は、足形の計測、インソール作成などを行う専門店が増えている。『アシックスウォーキング』の場合は、足の特徴に合わせてオリジナルパーツを組み合わせたセミオーダー中敷きを作成。料金の目安は両足で5170円~。
教えてくれた人
新保泰秀さん /「南青山『足から治療院』クレアーレ」院長
柔道整復師、フットマスター。「健康は足から」をコンセプトに正しい歩き方を追求している。著書に『図解 靴底の減り方でわかるカラダ診断』(主婦の友社)など。
取材・文/北武司
※女性セブン2023年6月29日号
https://josei7.com/
●100才まで元気に歩くための正しい靴選び「合わない靴が足の変形を招く危険も」【専門家解説】