ネガティブ感情をリセットする12の生活習慣|心理カウンセラー中島輝さんが指南
コロナ禍によって生活習慣が変わったり、将来への不安を抱えるようになり、気持ちが晴れない―と悩む人が増えているという。そんな心の不調は実は、食生活の乱れが原因だと専門家は話す。心にたまったモヤモヤを取り払うには、食生活を見直すと同時に、心によい習慣を身につけることも大切。今日から早速実践してみよう。
コロナ禍で急増した「うつ感情」
理由もなく心がうつうつする、将来が不安、対人関係で悩みがある―このようなストレス以上うつ病未満の感情“うつ感情”を持つ人がコロナ禍で急増したと、心理カウンセラーの中島輝さんは言う。
「いま、価値観や生活様式などが大きく変化しています。こういった転換期は、体調を崩しやすい季節の変わり目と一緒で、心も“風邪”をひきやすくなります。うつ感情を放置しているとうつ病に進行しかねません」(中島さん)
うつ感情の厄介な点は、自覚しにくいこと。まずは自分の状態を知ることが大切だ。落ち込むことが増えた、つい甘いものが欲しくなる、腰痛や肩こりがひどい、夜中によく目が覚める、急に疲れやすくなった、周りの人の言動やSNSが気になる、本や新聞を読んでも頭に入ってこない、うまくいかないときに、つい他人を責めてしまうなどで、当てはまるものが多ければ心が弱っている証拠。下記のセルフケアを習慣づけよう。
うつ感情を抜け出す12の生活習慣
早速今日から取り組んでみよう!
【1】起床後に白湯を飲む
「肌トラブルやむくみ、便秘など、体調の悪さはメンタルに影響します。それを整えるために、目覚めてすぐ白湯を飲むのがおすすめ」(中島さん・以下同)
【2】大豆製品や乳製品を摂る
大豆製品や乳製品には、自律神経を整え、心を安定させるセロトニンの材料となるトリプトファンが豊富。
「ごま、アーモンドなどにも含まれるので意識して摂りましょう」。
【3】食事日記をつける
「食事内容とともに、その日の体調や気分をメモしておくと、何を食べた後に心身の調子がよかったかがわかります。自分に合った食習慣を知るヒントになるはずです」
【4】週に1回はごほうびデーを作る
健康的な食事は大事だが、節制しすぎるとストレスに。
「週1回は食べたいものを食べましょう。すると、ドーパミンやセロトニンなどの幸せホルモンが分泌されやすくなります」。
【5】ワクワクすることを増やす
「週末は紅葉を見に行くなど、楽しい予定を立てると、やる気ホルモンのドーパミンが分泌され、ポジティブな気持ちになって、ストレスが解消されます」
【6】1日5~30分日光を浴びる
朝5分ほど日光を浴びるか、1日15~30分散歩をするだけでも、セロトニンは生成される。
「セロトニンが分泌されると、夜もしっかり眠れます」。
【7】何も情報を入れない時間を作る
脳は無意識のうちに情報を取り入れるため、目を開けているだけで疲労する。意図的に目を閉じ、頭を休める時間を作って。
【8】ひとりになる時間を作る
たとえ仲がいい相手でも、誰かがそばにいるだけでストレスはたまる。
「週1回はひとりでカフェに行くなど、ひとりになれる環境を作りましょう」。
このときは何も考えないことが大切。
【9】イライラしたらウソでもニッコリ
「作り笑いでも脳は笑っていると勘違いして、イライラを緩和してくれます。マスクの下でいいので、口角を上げて10秒間笑顔になってみて」
【10】8秒×3回深呼吸を
心が疲れたら深呼吸をすると落ち着く。足を肩幅に開き、手はおへその下に。目を閉じ、鼻から息を吸い8秒かけて口から吐く。これを3回繰り返す。
【11】一日の終わりによかったことを3つ書く
「その日のよかった出来事を3つ書き出す習慣をつけると、脳にいいことを見つける癖がついて、前向きな気持ちに」。3週間続けてみよう。
【12】感情を紙に書き出す
イライラしたときがまんせず、紙に自分の気持ちを書き出そう。
「自分の行動が可視化され、イライラの原因も見えてきます」。
負の感情をため込まないことが大事。
教えてくれた人
中島輝さん/心理カウンセラー
自己肯定感アカデミー代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用いた、独自のコーチングメソッドを開発。スポーツ選手や経営者など1万5000人以上にメンタル指導を行う。12月8日に新著『繊細すぎる自分の取扱説明書』(SBクリエイティブ)が発売予定。
取材・文/鳥居優美 イラスト/オカダナオコ
※女性セブン2022年11月24日号
https://josei7.com/
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