認知症専門医が考案 「脳のおそうじスープ」の作り方 2週間飲み続けてテスト結果がアップした人も
脳神経内科医の内野勝行さんが発明した「脳のおそうじスープ」は、認知症予防に効果的なスープと言われている。2週間毎日飲み続けた人の中には、運転免許認知機能検査テストの点数が一気に上がったという人も!気になる「脳のおそうじスープ」について、詳しい話を聞いてみよう。
脳のゴミを排出する「脳のおそうじスープ」
「物忘れの自覚がある人に、このスープを毎日飲んでもらったら、2週間で、『運転免許認知機能検査』テストの点数が大幅にアップしました」
そう語るのは、脳神経内科医で多くの認知症患者と対峙してきた内野勝行さんだ。
内野さんが推奨する「脳のおそうじスープ」は、アルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβを排出する食品がふんだんに使われている。
「アミロイドβを蓄積させる要因の1つは活性酸素です。活性酸素によって血流が悪くなれば、血中のアミロイドβが排出されづらくなり、認知症リスクが上がります。スープの具材であるトマトのリコピンや桜えびのアスタキサンチン、ごまのセサミンにはいずれも強い抗酸化作用が期待できる。大豆には、脳を活性化させるホスファチジルセリンやリンが含まれています」(内野さん)
「γ-オリザノール」が脳の活性化をアシスト
ツナ缶のまぐろのDHA、くるみのγ-オリザノールと、良質な油をしっかり摂ることも認知症予防につながる。
「特に『γ-オリザノール』は血中脂質の低下に有効だという研究結果もあり、脳の血管がつまるのを防いで脳機能の活性化を助けてくれます」(内野さん)
毎日朝いちばんに飲むのがおすすめ
スープは一度に8杯分作ることができるため、冷凍保存して毎日1杯ずつ飲むことが望ましい。
「毎日飲む習慣をつけることそのものも、認知機能低下の早期発見になります。認知症の初期症状は普段できていたことができなくなること。飲み忘れが続いたら、病院に行く目安です。飲む時間は、自律神経が整うため朝いちばんがおすすめです。冷凍したスープの素にお湯を注いでそのまま飲んでください。起きてすぐの体には人肌の温度がベストです」(内野さん)
「脳のおそうじスープ」で期待できる効果
【認知症予防】
脳の活性酸素を取り除くトマトのリコピンやごまのセサミン、脳を活性化させる成分であるホスファチジルセリンを含む蒸し大豆など、認知症予防効果のある食品をたっぷり使用。2週間飲み続けたことで、運転免許認知機能検査テストの点数が上がったという声もあった。
「脳のおそうじスープ」の作り方
あえてぬるめの温度で飲むことで体に負担がかからない。
【作り方】(8杯分)
【1】トマト大(約200g)をすりおろす。
【2】蒸し大豆・くるみ各50gはジッパーつき保存袋(大)に入れてくるみを砕きながらもむ。
【3】【2】に、【1】、ノンオイルのツナ2缶、桜えび10g、すりごま大さじ3、中濃ソース大さじ1、塩小さじ1、米油少量を入れてよくもみ混ぜ、スープの素を作る。袋ごと平らにして冷凍保存する。
【4】飲むときは、器に【3】のスープの素60gを入れ、熱湯3/4カップを注いで米油少量をたらす。
★スープの素は保存袋のまま冷凍する。毎日決まった時間に60gずつ取り出し、お湯を注いで飲む。
教えてくれた人
内野勝行さん/脳神経内科医
撮影/矢口和也
※女性セブン2021年10月28日号
https://josei7.com/
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