口腔ケアの基本|ガラガラ・ブクブクうがいの違いは?舌磨きの正しいやり方は?
お口のトラブルに悩む前に、歯磨きと併せてプラスαのケアを習慣化したいもの。今回は、お口の健康を保つために、毎日無理なくできる簡単お口ケアの方法をまとめてお伝えする。
舌磨きや清掃補助用具も活用してお口を清潔に!
手洗いと共に何気なく行っているうがい。じつは2種類のやり方があるのをご存じだろうか。
「風邪の予防なら喉のうがいとなる“ガラガラうがい”を、口内の清掃なら頰を左右に動かす“ブクブクうがい”を行います。このように、目的を明確にしてうがいを行うと効果的ですよ」と語る武井さん。
そして、歯磨きと一緒にお口のケアとして取り入れたいのが舌磨きと歯間ブラシやデンタルフロスといった補助用具である。
「口臭の原因にもなる舌の菌を除去する舌磨きは毎日少しずつ行うのが理想です。また、歯磨きだけでは汚れは60%ぐらいしか落とせず、補助用具を使用すれば85%以上の汚れが落とせるといわれています。お口を清潔に保つために補助用具を活用して、きれいな口内をキープしましょう」(武井さん)
ガラガラとブクブクでは用途が違う
何のためにうがいをするか意識することが大切!
■ガラガラうがい
口の中に少量の水を含み、上を向いてガラガラと喉の清掃をするうがい。風邪やインフルエンザ予防を目的に行う。
■ブクブクうがい
口の中に少量の水を含み、口を閉じて前後・左右に頰を動かし、ブクブクとうがいをする。口内の清掃が目的である。
★洗口剤の使い方
洗口剤は口に含んで洗口して吐き出すだけで口臭を防いだり、むし歯や歯周病を予防する役割がある。歯磨きの後に活用するのが有効で、使用後に水でうがいをしてしまうと効果が得られないため気をつけて。
★朝のうがいを習慣化しよう
口内では寝ている間に細菌が増殖している。そのため、朝一番にうがいの習慣づくりを行うのが清潔なお口ケアにつながる。
「デンタルフロス」と「歯間ブラシ」の使い方
「歯磨きだけでは汚れは60%ぐらいしか落とせず、補助用具を使用すれば85%以上の汚れが落とせるといわれています」(武井さん)
補助用具を使って、歯磨きで取り切れなかった汚れをキャッチしよう。
■デンタルフロス
歯と歯の間の隙間が狭く、歯間ブラシが入らないかたにおすすめ。歯と歯の間に挿入する際に勢いよく行うと歯肉を傷つけてしまうので要注意。
■歯間ブラシ
歯と歯の間の隙間が広くなってきたら歯間ブラシを使う。自分に合った太さのものを選ぶことが重要。
※補助用具を初めて使用する際は、歯科衛生士など専門家に使用方法を習ってください。
今日から始めよう! 舌磨きの新習慣
舌の上には、白く付着している舌苔(ぜったい)という菌のかたまりがある。この舌苔の清掃を行うのが舌磨きだ。柔らかい歯ブラシや専用の舌ブラシなどで、舌の表面を傷つけないように奥から前に動かして汚れを取る。一度に除去しようとせず、毎日少しずつ行うとよい。
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教えてくれた人
武井典子さん/日本歯科衛生士会会長、日本口腔衛生学会理事。歯や口の健康に関する教材などの著書多数。
取材・文/スペースリーブ(湯山幸奈) イラスト/細川夏子
※女性セブン2021年3月18日号
https://josei7.com/
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