ベテランパイロットの健康対策は質の良い眠り|睡眠6時間未満は風邪リスクが…
絶対に風邪を引けないパイロットが心がけている風邪の予防対策とは…。ANAで長年パイロットを務める機長の西山裕一さんに、体調管理について聞いた。
パイロット西山裕一さんの風邪対策は?
国内外を駆け巡るパイロットの西山さん。長時間のフライトに時差も加わるため、心身ともに多大なストレスがかかる。
「できる限り質の高い睡眠を取れるよう、生活リズムを整えることが第一です。
私は体が強い方ではないので、体調を崩さないよう、常に余裕をもって過ごすことを心がけています。これはフライト時も同様で、副操縦士に一度に多くの指示を出すなど、余裕のない運航をしていると、不測の事態などへの迅速な対応が難しくなることもあり得るため、気をつけています。
また、パイロットは毎年、定年まで厳しい航空身体検査に合格し続けなければなりません。医薬品の使用にも一定の制限が設けられているため、日頃から、健康維持は本当に重要。野菜や果物を中心に、ビタミンをバランスよく摂るなど、食生活は特に気をつけています。
そもそも風邪を引いてしまうとフライトはできません。そんな万が一の場合に備えて、スタンバイ要員が一定数控えており、お客様には迷惑がかからないようになっています」(西山さん)
忙しい人ほどきちんと睡眠を取り、ストレスをためない生活を心がけているのだ。
医師の大谷義夫さんによると、「米カリフォルニア大学の研究で、睡眠時間が6時間未満だと風邪を引くリスクが4.2倍、5時間未満で4.5倍になるという結果が出ています。風邪やウイルス予防のために睡眠をたっぷり取ることは、実に理にかなっています」。
西山さんの風邪予防対策の極意
【1】質の高い睡眠、規則正しい生活を送る
【2】ビタミンをバランス良く摂る
【3】野菜や果物を始め、栄養のあるものを食べる
【4】フライト先や帰国後にジムで適度な運動、ウオーキング
みんなの風邪対策|アンケート調査より
感染の気になる昨今、プラネットによる風邪対策に関する意識調査では、以下のような声が。
● のどには、かりんのはちみつ漬けが効く。(40代女性)
● 予防にはしょうが。かけうどんにたっぷりしょうがを入れて食べる。(40代男性)
● ねぎ、しょうが、みそをといた熱い汁を飲む。(50代女性)
● すりおろしにんにくをたっぷり入れた熱いラーメンを食べる。(70代男性)
● のどの痛みを感じ始めたときに緑茶を飲む。(50代女性)
● 食後に焼酎3、はちみつ3、柑橘系液体3、お湯3の割合で混ぜて飲む。(60代男性)
出典:株式会社プラネット 意識調査『Fromプラネット』2019年12月に実施
教えてくれた人
ANAボーイング777パイロット・西山裕一さん
ANA入社後エアバスA320の副操縦士を経て、現在はボーイング777機長。国内外のフライトに加え地上業務もこなす。
取材・文/佐藤有栄 イラスト/二階堂ちはる
※女性セブン2020年11月26日号
https://josei7.com/
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