介護施設訪問レポート|温水プールのエクササイズも!介護付有料老人ホームで健康寿命を延ばす<後編>
高齢者向けの住宅の中から、話題の施設をピックアップ。記者が訪問し、施設で働く人の思い、設備、サービスなどをレポートする。今回は、神奈川県三浦市にある介護付有料老人ホーム「ソノラス・コート油壺」だ。
ソノラス・コート油壺
一年中温暖な気候の三浦半島。この地で静かな海を眺めながら穏やかな時間を過ごすことができるのが、介護付有料老人ホーム「ソノラス・コート油壺」だ。
前編で紹介したように、ソノラス・コート油壺には、入居者一人ひとりがライフスタイルに合わせた生活を送れるように充実した共用施設が用意されている。海を眺めながら食事を楽しめるダイニングルームやペットと一緒に暮らすためのドッグランなどその充実ぶりには驚かされる。後編では自立の状態で移り住み、健康寿命を延ばしながら安心して暮らすための仕組みについて紹介していく。
“自立型”のソノラス・コート油壺の入居要件には「一般居室は満65歳以上で、入居時身の回りのことを自分でできる方。また、共同生活を円滑に営める方。2人入居の場合はいずれも満65歳以上に限る(夫婦等)」とある。なぜ、まだ元気で介護の必要がないのに施設に入るのだろうか。
「健康管理をしながら、自立した生活をできるだけ長く送っていただきたいと私たちは考えています。そのためにアクティビティやイベントに力を入れたり、近隣の医療機関と連携し、日々の健康管理や予防、病気の早期発見に力を入れています」(ソノラス・コート油壺ゼネラルマネージャーの加藤信夫さん 以下「」は同)
併設されているクリニックの医師が入居者のホームドクターとして健康相談を受けてくれるという。同じ敷地にあるので、気軽に足を運べるのが好評のようだ。
温水プールのエクササイズなど30もの充実したプログラム
ソノラス・コート油壺には「マシンを使ったサーキットトレーニング」「バランスボール体操」「卓球」など体を動かすものから、「映画会」「フラワーアレンジメント」「レコード喫茶」といった文化的なものまで多岐に渡るアクティビティが用意されている。これらのアクティビティに好みや心身の状態に合わせて参加することによって、楽しみながら健康寿命を延ばすことができるという。アクティビティは入居者の希望も聞きながら新しく作るなどして、飽きが来ない工夫をしているという。
ここにはなんと水温を32℃に保った温水プールまで用意されている。十分な広さがあり、入居者はそれぞれのペースで水中での運動を楽しんでいるという。アクアウォーキングなどアクティビティスタッフによるプログラムに参加することもできるという。水中の運動は浮力が働き、膝や腰への負担が少ないので、高齢者にも適しているという。
日常生活に彩りを与えるイベントも「コンサート」「お茶会」「芸術祭」など様々なジャンルのものが用意されている。興味に合わせて参加し、入居者との交流を楽しんでいる人も多いという。入居者の希望も聞きながら「料理教室」「ゴルフコンペ」「ビアガーデン」などの新しい企画も温めているそうだ。
介護が必要になっても終の住処として住み続けられる
ソノラス・コート油壺には介護棟があるので、介護が必要になっても住み慣れた環境で最期まで過ごせるという。夜間における医療行為が必要になっても安心して生活ができるように、介護棟には看護師が24時間365日常駐。また、45年以上の介護実績を持つグッドタイムアライアンスグループ(創生会グループ)の一員なので、正しい知識と技術、経験に基づいた介護を受けられるそうだ。
「介護が必要になった場合は介護棟に移って、最期まで過ごすことができます。足腰が弱くなってきて食堂まで行けなくなったり、一人でお食事をするのが難しくなってきましたら介護棟に移るご相談をします。もちろん、リハビリなどで支援しながらできる限り自立棟で生活を続けられるようにサポートします」
1990年にオープンし、東京オリンピックの年に30周年を迎えるソノラス・コート油壺。長年に渡り培ってきた運営経験を入居者の生活向上に活かしながら、建物のリニューアルにも投資をしているため古さを感じさせない。海を眺めながら充実したシニアライフを送るための環境がそこにある。
撮影/津野貴生 取材・文/ヤムラコウジ
【データ】
施設名:ソノラス・コート油壺
公式WEBサイト:https://sonorous.co.jp/aburatsubo/
所在地:神奈川県三浦市尾上町18番地
最寄駅:京浜急行「三崎口」駅バスターミナルより、京浜急行バス「三崎港行」などで「天神町」バス停下車、徒歩約13分。施設送迎バスまたはタクシーの場合、「三崎口」駅より約15分
類型:介護付有料老人ホーム
事業主体:株式会社ソノラス
敷地面積:11,253.96平方メートル
延床面積:4,461.11平方メートル
室数:一般居室 106室、介護居室 120室(準個室・2床室あり)
入居要件:一般居室は満65歳以上で、入居時身の回りのことを自分でできる方。また、共同生活を円滑に営める方。2人入居の場合はいずれも満65歳以上に限る。(夫婦等)
介護居室は、要介護認定が要支援1以上で、共同生活が営める方。
構造:鉄筋コンクリート造、地下2階、地上5階(一部4階)
開設年月日:1990年10月1日
料金:(1)リアタイヤメントリビング(自立者):年齢、部屋タイプによって前払金は異なる。
前払金4000万円~1億1200万円+月額利用料19万1640円(内訳:基本サービス費12万4680円、厨房維持費3万7800円、食費2万9160円)
(2)フルケアリビング(要介護者):前払金ありプランは年齢、部屋タイプによって前払金は異なる。
A棟・前払金なしプラン(月払いプラン):居室タイプA・28万9470円、居室タイプB・30万5470円
A棟・前払金ありプラン(満84歳の場合):居室タイプA・前払金総額928万8000円、居室タイプB・前払金総額1044万、月額利用料16万470円
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
●4つの基本ケアとリハビリで自立支援に取り組む介護付有料老人ホーム<前編>