黒柳徹子実践の睡眠法「二度寝」 高齢者には理に適っている
「長生きしたい」「健康になりたい」「やせたい」、その願望を叶えるため、人はいろいろな健康法に取り組む。しかし、それまで体にいいとされていた「常識」が、実は「非常識」だったらどうだろう。日々、更新される情報に目を向けないと、逆に体調を崩す可能性も…。
黒柳徹子の常識を覆す、驚きの睡眠法とは
黒柳徹子(82才)が雑誌『Domani』で明かした「睡眠法」は、驚くべきものだった。
夜11時過ぎに、顔も洗わずに洋服だけ脱いでそのまま寝る。3時間ほどで一度目が覚めるから、原稿書きなどの仕事をする。それから《もう朝方ですけれど、メークを落として、お風呂に入って、そういうのをやってからまた寝るんです》というのだ。
《2回に分けて合計7、8時間寝るというふうにしたら、身体も気分もね、すごくいい》
そもそも人にとって必要な睡眠時間は年をとるごとに減っていき、50代は7時間前後が目安だが、60代なら6時間で充分だそう。それと比べると黒柳は随分と睡眠時間をとっているし、「生活リズムを崩す二度寝は体に悪い」という常識からすると、これまた外れている。
「分割睡眠」は高齢者にオススメの睡眠法
睡眠の専門医・雨晴クリニック副院長の坪田聡さんはこう説明する。
「二度寝にはよくないイメージがありますが、ストレスやうつ症状を緩和する効果があります。年を重ねると睡眠が浅くなり、夜中に起きる回数が増えるのは当然のこと。若い頃は眠りが深いので長時間睡眠が体に合っていますが、高齢になると、一度に長時間眠ることがストレスになる人もいるのです。目が覚めてしまって眠れないのなら、無理に眠ろうとせず、起きて何か活動をすればいい。それでまた眠くなったら眠る、その繰り返しでいいんです」
つまり、黒柳の眠り方は高齢者として理に適っているというわけだ。
また、坪田さんによれば、眠りを分けることを「分割睡眠」といい、近代以前の西欧では2回に分けて睡眠をとるのがあたりまえだったという。
「真夜中に明かりがあまりないので周囲に警戒する必要があったなど、技術的な側面もありますが、人体のメカニズムにとっても合理的なんです。眠り始めの3時間が深い睡眠ですので、その時間帯は脳の疲れが効率よくとれます。分割睡眠を繰り返すことによって、その都度、目覚めのスッキリ感を味わうこともできるのです」(坪田さん)
※女性セブン2017年7月27日号
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