デイサービス併設のセラピー犬がいる介護付有料老人ホーム<後編>
SOMPOケア ラヴィーレ船堀
前編でご紹介した「SOMPOケア ラヴィーレ船堀」の目の前にデイサービス「SOMPOケア ハッピーデイズ船堀」がある。こちらは、江戸川区、墨田区、江東区、葛飾区、市川市、浦安市の一部(概ね車で20分以内の地区)に通所介護、介護予防通所介護のサービスを提供している施設だ。
食堂ではレストランのようなこだわりのメニューが用意され、本格的な料理を楽しめる。昨年の10月にオープンしたばかりなので、建物もきれいで快適だ。隣には幼稚園が建設中で、将来的には園児との交流も視野に入れているという。子どもとの交流は刺激にもなり、認知症にも良い影響を与えると言われている。今後さらに環境は良くなっていきそうだ。
「SOMPOケア ハッピーデイズ船堀」では、手先を使って楽しめる小物作りやフラワーアレンジメント、ストレス解消にもなるカラオケなど、ニーズに合わせたプログラムが用意されており、マシンを使用した運動のほか、理学療法士が監修した体操なども行っている。食事の前には口腔体操を行い、高齢者に起こりがちな食事中のトラブルを予防しているという。
介護付有料老人ホームとデイサービスが隣接していることで、より手厚い多角的な介護サポートが実現している。たとえば、デイケアに来た人がショートステイでホームを利用してみたり、利用者がより快適に過ごせるようにスタッフ同士が助け合いお互いの知恵を出し合う…といった具合だ。
独自に開発した介護予防体操を実施
では、「SOMPOケア ラヴィーレ船堀」に話を戻そう。運営会社「SOMPOケアネクスト」の理念や姿勢を紹介していく。
「運営効率、経営面からみた場合には一見マイナスになりそうなことでも、ご入居者さまのためになることを積極的に実施しています。たとえば、敷地に四角い建物を建てて、できるだけ部屋数を多くした方が効率の良いところに、三角形の吹き抜けを造っていることもそうです」(ホーム長の柏木直之さん)
見学者からは「いわゆる老人ホームのイメージと違った」という声をよくもらうという。建物の設計自体がそれに一役買っている。また、「SOMPOケア ラヴィーレ船堀」は休日、平日問わず、家族の来訪も多いという。居心地の良さも家族を引き寄せる要因の一つだと強く感じた。お正月にはおせち料理が出るので、共に過ごす家族も多いそうだ。入居者の誕生日、敬老の日などにも多く集まるという。
SOMPOケアネクストは、「寝たきりにしない・させない」ための取り組みの一つとして、介護予防体操を実施している。体操は介護度に関わらず参加できるようにSOMPOケアネクストが独自に開発したものだ。ホームとデイサービスの両方で実施されているとのこと。
加齢による運動機能の低下を防ぐストレッチ、有酸素運動、筋力向上のプログラムを音楽に合わせて行う。身体の状態に合わせて体操の種類を分け、さらに初級、中級、上級レベルを設定。また、3か月に1度、体力測定を行い、その結果を生活リハビリのケアの指標にしている。体力測定自体が入居者にとって一大イベント。それが楽しみで、日々の体操に取り組むモチベーションになっているそうだ。
「頭を使うもの、手先を使うものなどバランスよく取り入れています。参加率は高く、楽しみにしている方も多いです。ホーム内を自主的に歩いて運動している方を見て、ほかの方も始めるなど、運動への取り組みに対してホーム全体に積極的な雰囲気があります」(前出・柏木さん)