《最旬!お掃除ロボット》床掃除が劇的にラクになるシニア世代が使いやすいモデルは?選び方やおすすめ機種を達人が厳選
自動で部屋中を掃除してくれる「お掃除ロボット」。掃除機がけから解放されてラクそうではあるが、シニア世代の暮らしにも必要?高齢者には使いやすいだろうか。家電ライターの田中真紀子さんに、注目すべき最新トレンドや高齢者が使いやすいモデルの見極め方を教えていただいた。
教えてくれた人
田中真紀子さん / 家電ライター
家電ライター/家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。特に白物家電・美容家電に詳しい。自宅には最新家電を中心に200以上を所有し、年間300以上の記事執筆・監修に携わる。テレビ・ラジオにも多数出演。公式HP https://makiko-beautifullife.com/
階段を上るロボットも登場! 高機能型とシンプル型の二極化が進行
お掃除ロボットは、シンプルな機能のお手頃価格なものから、多機能型の高額モデルまで幅広く展開され、売り場は百花繚乱。最新のトレンドはどうなっているのか。
「まず、高機能化に関しては“とどまるところを知らない”といった感があります。
Roborock(ロボロック)やECOVACS(エコバックス)、Anker(アンカー)などの中国メーカーが台頭してきてから多機能化が一気に進み、アプリできめ細かく掃除の仕方が選べる、水拭き用の洗剤が自動投入される、温水や高温風でモップを除菌するなど、さまざまな方向で進化を遂げています。
今年の秋にドイツで開催されたIFA(世界最大級の家電見本市)では、ついに階段を上るロボット掃除機がお披露目されました」(田中さん・以下同)
高機能化が進む一方で、「掃除機がけさえラクになればいい」というニーズも一定数あるため、シンプルな機能の低価格モデルとの二極化が進んでいると、田中さんは続ける。
「低価格モデルでも、吸引力など技術自体が向上しているので基本性能は備えています。『床をきれいに掃除してくれればよい』という人は、名の知れたメーカーのエントリーモデルであれば、十分ニーズを満たせるでしょう」(田中さん・以下同)
あると便利な機能・不要な機能をチェック
最近のお掃除ロボットは、吸引しながらモップで水拭きもしてくれる1台2役型が定番となり、エントリーモデルなら4万円前後で買える高コスパモデルも増えてきている。
エントリーモデルを買う場合、最低限あるといいのは吸引と水拭きの他、どんな機能だろうか。
「あると便利なのが『マッピング機能』ですね。この機能は、室内の間取りや形状などを把握し 、部屋の中を無駄に走行させることもなく、効率的に掃除を行うことができます。
プラスアルファとして、床に置いてある障害物をカメラで検知して避けてくれる障害物検知機能がついた機種も人気です。ただし、こうした付加機能が増えれば増えるほど価格も高くなります。床に物が少ないご家庭には、この機能はなくてもいいでしょう」
モップの洗浄&乾燥機能は必要?
水拭き機能も進化し、さまざまな付加機能があるが、必要かどうか購入前によく検討したほうがいいという。
「高機能タイプは、水拭き使用後の汚れたモップを自動で洗浄し、さらに乾燥まで行ってくれるものもあります。
汚れたモップを取り外して洗わなくてはならないモデルだとしても、腰をかがめて雑巾がけやモップがけを行うよりも床掃除は格段にラクになると思いますよ。
製品によっては、付属のモップは洗濯機で洗えるので、特にドラム式洗濯乾燥機で乾燥まで行っている人からは『お手入れの負担はそれほどかからない』という声も聞かれます」
アプリ連携機能は使いこなせるか?
ロボット掃除機にはスマホのアプリから操作ができる「アプリ連携機能」がある。前述のマッピング機能の設定や、操作の不具合の原因を調べるなど、アプリからさまざまな操作が可能となる。
「各メーカーでアプリの仕様が異なり、何ができるのかわかりにくいので、すべての機能を使いこなすのは難しいかもしれません。機能がシンプルなエントリーモデルでもアプリ連携機能を備えているタイプがありますが、基本的な操作はアプリを使わなくても本体できるものがほとんど。
ロボット掃除機を使うのが初めての場合は、アプリ連携機能についてはこだわらずに、吸引力をしっかり備えたもの、お手入れや操作の負担が少ないものを選ぶのがいいと思います」
自分の家で問題なく使えるか?
また、今住んでいる家で問題なく使えるかも重要なチェックポイントだ。
「古い住宅の中には段差が多い家もあるので、その段差が乗り越えられる高さなのか、チェックが必要です。
また、畳が多い家なら、畳を検知するか確認しましょう。畳は水拭きするとカビや変色の原因になることもあるとされていますので、畳を検知するとモップを持ち上げて濡らさないようにする機種を選びましょう。もちろん畳も掃除するときは水拭きはしない設定にするのもありです。
逆に濡らしたモップを取り付けるだけのシンプルなタイプの場合、モップをしっかり絞れば畳の拭き掃除をしてもOKの機種もあります」
最後に、シニアにおすすめのロボット掃除機を2製品教えていただいた。いずれも機能はシンプルで使いやすい、エントリーモデルだ。
