家電のプロが勧めるヒートショック対策になる暖房器具の選び方「薄型、人感センサー、壁掛け」が注目機能
グッと冷え込み、寒さが身に染みるこの時期、高齢者は特に注意すべきなのがヒートショックだ。「暖かい浴室から出たら脱衣所が寒い」「室内は暖かいのにトイレが寒い」というように急激な温度変化には要注意。そこでヒートショック対策に活用したい「暖房器具」の選び方やおすすめの商品を家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらった。
教えてくれた人
田中真紀子さん / 家電ライター
家電ライター/家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。特に白物家電・美容家電に詳しい。自宅には最新家電を中心に200以上を所有し、年間300以上の記事執筆・監修に携わる。テレビ・ラジオにも多数出演。公式HP https://makiko-beautifullife.com/
ヒートショック対策の暖房器具の選び方
脱衣所やトイレなどに適した暖房器具は、どのようなものだろうか。
「まずは、狭い空間にも置きやすいコンパクトまたはスリムなタイプがいいでしょう。さらに、洗面所や脱衣所は、比較的滞在時間が短い傾向にあるので、短時間ですぐに暖まるタイプが適しています。
電源を入れるとすぐに暖まる電気ストーブや、すぐに温風が出るセラミックファンヒーターやパネルヒーターがおすすめ。
置き場所がない場合は、壁の高い位置に設置できる壁掛け式や、照明器具に暖房機能がついたものもあります」(田中さん・以下同)
「人感センサー」「消臭機能」などお役立ち機能もチェック
さらに、人を感知して自動的に暖房のON・OFFができる「人感センサー」つきの暖房もおすすめだという。
「人感センサーがあれば、その場に入った瞬間に暖房がONになるので、自分でスイッチを入れる手間なく暖めてくれます。その場を離れたら自動でOFFになり、消し忘れも防げるので、シニア世代にはおすすめです。
またトイレで使う場合は、消臭機能を搭載しているタイプだと一石二鳥ですね」
電気ストーブの使い方には要注意
ただし、いずれの暖房器具も使い方を誤ると、危険な物になりかねない。田中さんは、こう注意を促す。
「電気ストーブは速暖性があるので便利ですが、可燃物が近くにあると発火する恐れも。狭い脱衣所で使用するときは充分注意が必要です。つけっぱなしでお風呂に入るのは避けた方がいいでしょう。
またヒーター類は、延長コードの使用を禁止しているものが多いので、購入前に、使用する場所の近くでコンセントが確保できるか確認を。コンセントが近くにない場合は、コードが長いものを選びましょう」