「76才の頑固な母、何もやる気がしないと家にこもりきり」家族の悩みに91才料理研究家・小林まさるさんが回答|まさるの人生相談&お手軽レシピ・第5回
夫が現役で働いていたとき、ゴミ出しなどの家事を頼んだら、姑に「男の人にそんなことをさせるなんて、みっともない!」とたびたび小言を言われました。私がちょっとの間でかけるのに、子どもを見ていてほしいと頼んだときも、姑に「息子に迷惑をかけないで」と言われて腹が立ちましたが、こらえていました。
しかし、いまは夫が退職して毎日ブラブラしている様子を見て、姑はいまさら「少しは家事でも教えたら?」と言ってきます。
「は?無理でしょ、あなたが“男子厨房に入らず”とか言って、何も家事ができない息子に育てたんだから…」と、心の中で反発しています。
夫は死ぬまでこのままだと思います。私のほうがストレスで早く逝くかもしれません。なんだか毎日モヤモヤ…。どのように気持ちを整理すればいいでしょうか?(りんりん50・57才/女性)
まさるさんの回答「男も女も関係なし、家事は覚えたほうがいい!」
俺の若い時代とは違って、最近は共働き世帯が増えて、夫婦で協力して家事や育児をする考え方が根付きつつある。かつて「男に家事をさせるなんてみっともない」といっていた姑が、翻って「少しは家事をさせたら」なんて、りんりん50さんのモヤモヤする気持ちはごもっとも。
俺はおっかあ(妻)が病弱だったから、料理も掃除も洗濯も、子どもの面倒だって何でもしたぞ。だから姑さんのような考えは一切なかった。男も女も関係なく、家事はやれる方がすればいいんだ。
「男は家事をするべからず」「男子厨房に入らず」なんて、チョンマゲ時代の話だろう。俺からしたら、昔の男たちは「亭主関白」なんて言葉を作って、家事から逃げていたんじゃないかな。今の時代、そんな言葉は早く捨てちまえ!と、俺は思うね。
しかし振り返ってみると、りんりん50さんは長年、姑の言いつけに従ってきてしまった。この過去は変えられない。これからは、姑に何か言われて「違う」と思ったことは、心の中で思うだけじゃなくて、少しずつでも自分の考えを伝えるようにしてみてほしい。
そして夫には、家事を覚えてもらうのがいいだろう。とはいえ、これまで家事も育児もしてこなかった男性に、いきなり、あれこれ言ったって、反発してしまうかもしれない。
まずは、3日にいっぺん、2日にいっぺんとか、少しずつでいいから、「買い物をお願いしたいんだけど」「出かけるときにこのゴミを出してくれる?」と、簡単な家事から頼んでみるのはどうだろう。やってくれたときには「ありがとう」と感謝の言葉を伝えてみよう。
昔のことを思えば腹も立つかもしれないが、家事を覚えてもらえれば、この先りんりん50さんの助けにもなるし、もしも妻に先立たれたら自分のためにもなるだろう。人生100年時代なんだから、まだまだこの先は長い。ストレスは翌日に持ち越さないほうがいい。そのためにも俺は、うまいつまみで一杯やるのが定番だ。
まさるさん
男も女も関係なし。これからの時代、協力しながら家事をしよう!
まさるさんの人生晴々!【まとめ】
「過去は振り返らず、恨み節は今日でおしまい。なるべくストレスを溜めずに元気に長生きしようじゃないか!」