ダイソーなど100円ショップの介護アイテムと活用術<まとめ>「介護のプロに喜ばれた100均グッズと組み合わせセット」
口腔ケアのスペシャリスト・飯塚千晶さんの話をもとに、100円ショップで手に入る「口腔ケア」グッズ6品をワンポイントアドバイスとともにご紹介。
※価格はすべて税込み110円。
口内ミラー&ポイントブラシ
鏡により見にくい歯の裏なども確認できる。タフトブラシは歯間など狭い隙間も磨けるので便利。
「歯磨きをするときは、手鏡などを使って歯を見ながら行うと汚れが落としやすくなります。
奥の歯や歯間は見にくいので、こちらのようなスティックタイプの口内ミラーを使うと、より磨きやすくなります。使うときには、鏡の裏を口内の頬にやさしく押し当て頬を広げると奥歯が見えやすくなりますよ」
歯間ブラシ
長めのハンドル付きなので、ケアする人にも使いやすい歯間ブラシ。キャップ付きなので衛生的。
「歯ブラシだけでは歯の間の食べカスがとれない場合が多いので、歯間ブラシも併用するのがおすすめです。
使うときは力まかせにゴシゴシすると、歯肉に傷がついて出血する場合もあるので、やさしく使うようにしてください。微量の出血は歯ぐきが引き締まる作用もあるため、歯間ブラシで歯ぐきに刺激を加えることは、歯と歯ぐきに健康に有効な場合も。なお、頻繁に出血する場合は、歯肉炎のリスクもあるので歯科医に相談してください。
部分入れ歯のかたの場合は、必ず部分入れ歯を外して、自分の歯と歯の間に使ってください」
はみがき用綿棒
出先での口腔ケアにも使えるキシリトール配合の綿棒。片方の先がとがった形なので歯のすき間に入れやすい。コットン素材が歯茎にもやさしく、香料・アルコールも無添加。
「デイサービスや外出先で歯磨きが難しいときは、携帯用の綿棒があると便利です」
舌クリーナー
舌ごけなどの汚れを落とすブラシ。歯に当たりにくい薄型で使いやすい。
「舌ごけ(舌のこけ)がある場合は、舌ブラシで奥から手前に優しく動かして取ってください。力を入れてゴシゴシこするのは厳禁。また、舌が乾燥しているときは、口腔ケア専用の保湿ジェルや水などで湿らせてから使用するようにしましょう」
→オリジナル記事:ダイソーの100円アイテムで高齢者に大切な「口腔ケア」を!消耗品はリーズナブルに揃えてケアは欠かさずに【専門家監修】
100円グッズで避けたほうがいい4ジャンル
便利な100円ショップのアイテムだが、「避けたほうがよい商品」もあると、家事アドバイザーの矢野きくのさん。
1.色形を揃えたいもの
ファイルボックスを複数並べて収納に使いたい場合、同じものをあとから追加して色形を揃えたくても、在庫がない場合が多々あります。100円ショップの傾向として、その都度安く製造してくれるメーカーに発注することがあるので、同じ用途のものでも色形が頻繁に変わってしまう場合があります。みつけたらそのときに欲しい分の数を購入したほうがいいかもしれません。
2.耐久性が求められるパーツがあるもの
靴下やパンツのように商品の一部にゴムを使っているものなど、耐久性が求められるものはあまりおすすめできません。
私自身の経験ですが、「入院中に使うものだから、とりあえず100円ショップのものでいいか」と靴下を買ったことがあるのですが、数回使ってゴムが伸びてしまったことがあります。
3.包丁やハサミなどの刃物類
これは商品にもよりますが、全体的な傾向として刃物は一般的な商品よりも切れづらいものが多くあります。
以前、包丁を買ったことがありましたが、すぐに切れ味が悪くなり研いでも改善しなかったんです。切れ味の悪い包丁は怪我をする可能性もありますよね。
ただし、最近はクオリティの高いものも出てきているので「試しに買ってみる」くらいの気持ちで購入するのであればいいでしょう。
4.壊れやすいパーツがあるもの
蝶番(ちょうつがい)など、商品の一部に複雑で壊れやすいパーツがあるものは避けておいたほうが無難かもしれません。
薬箱用にプラスチック製の中の見えるボックスを購入して使っていたところ、蓋を開け締めしているうちに蝶番の部分が壊れてしまいました。とはいえ、サイズ感は薬箱としてちょうどいいので、また壊れるかもしれないと覚悟して(笑い)リピートして買っています。
→オリジナル記事:100円ショップの介護に役立つグッズ5選|失敗しない選び方を家事アドバイザーが指南
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達人のアイディアを参考に100円ショップのアイテムを上手に活用してほしい。
構成/介護ポストセブン編集部
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