痛いマッサージは逆効果!薬いらずの“肩こり”解消法「食品を使った温活」「全身脱力法」【専門家解説】
<1>仰向けになって右脚を上げ、深く息を吸う。5秒ほどその状態を維持した後、素早く息を吐くと同時に脚の力をいっぺんに抜く。左脚も同様に行う。
<2>今度は両腕も上げて、<1>と同様の動作を行う。
日常生活に潜む肩こりの原因とは?
脱力を意識しつつ、普段の生活の中で体に負担がかかる行動を減らすことも肩こり解消の要。
「【9】特に気をつけるべきはスマホの操作。
頭は体重の10%を占め、60 kgの人なら6kgに相当します。スマホをうつむいて見る姿勢はその重みがすべて首や肩にかかった状態であり、痛みを生む大きな要因です」(東京医科大学整形外科准教授の遠藤健司さん・以下同)
服装選びも肩こりと大きく関係しているという。
「スキニージーンズなどタイトな服を着ると血液の循環が悪くなるのは当然ですが、それに加えて
【10】“夏は暖かく・冬は軽く”を意識してほしい。
夏はクーラーの風にさらされて体が冷えがちなので羽織るものは必須。冬に欠かせないコートやセーターは肩に負担をかけます。ダウンのような軽くて動きやすい素材のものを選びましょう」
効果的な改善法がある一方で、誤ったアプローチで悪化させることもある。
「慢性的な肩こりに悩む人はマッサージに行って解消しようとする人が少なくありませんが、強い力で筋肉を押されるとかえって収縮するため、逆効果です。マッサージに行くならばポイントは
【11】“痛くしない”施術者を選ぶこと。
特に、患者の状態を見ずに施術に入ろうとするマッサージ師は力加減の方法を知らない場合が多いため、施術を受けるのはやめた方がいいでしょう」
原さんも「痛いマッサージを受けるのは逆効果」だと声を揃える。
「私は以前、ストレッチは“痛気持ちいい”くらいが効果的だと考えていたのですが、最近になって考えを改めました。少しでも痛みがあると緊張を呼んで力が入り、体の痛みが増してしまう。セルフマッサージをする際も同様です」(原さん)
→肩こり改善にはつまんでゆらす「ファシアゆらし」|柔軟性もアップして姿勢も美しく
教えてくれた人
佐藤留美さん/朝倉医師会病院呼吸器内科医、原幸夫さん/いいだ整骨院院長、遠藤健司さん/東京医科大学整形外科准教授
イラスト/勝山英幸
※女性セブン2023年8月10日号
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