【調査結果】「5人に1人が自宅葬を希望」花いっぱいの祭壇で見送る新たな葬儀とは
「日比谷花壇のお葬式」が実施した「自宅葬に関するアンケート調査」によると、故人を自宅から送り出す「自宅葬」を希望している人が21.4%を占めることがわかった。アンケート結果を交えながら、同社が新たに開始した生花の祭壇を用いた葬儀を紹介する。
生花の販売等を手掛ける日比谷花壇が運営する「日比谷花壇のお葬式」が、35才以上の男女を対象に「自宅葬に関するアンケート調査」を実施。その結果、21.4%の人が「自宅で家族の葬儀をしたい」と答え、約5人に1人が自宅葬を希望していることがわかった。
プライベートの確保重視の人が「自宅葬」を希望
自宅葬を希望する人の理由としては、「プライベートを確保できるから」が49人と最多。「故人を自宅に帰らせたいから」が42人、「ゆっくり過ごせそうだから」が21人と続く。
自宅葬に消極的な理由「家が狭いから」がトップ
「自宅葬を行いたくない」と回答した人の理由として「家が狭いから」と答えた人が213人とトップ。「片付けが大変だから」166人、「接待が大変だから」153人と続く。
※調査/自宅葬に関するアンケート(日比谷花壇「日比谷花壇のお葬式」)
【調査日】2023年1月19日(木)~20日(金)
【調査方法】インターネット調査
【調査対象】東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住、35才以上の男女
【調査サンプル数】439名
花いっぱいの祭壇で見送る新たなサービスも
葬儀プロデュースも行っている日比谷花壇の年間葬儀施工のうち、12.5%が自宅葬となっており(2021年10月~2022年9月時点)、ニーズは高まっている。
同社は「葬儀のバリエーションを増やしてほしい」という声に応えて、自宅に設置可能な、たくさんの花を用いた『花祭壇』3種類の販売を2月より開始した。
選べる花の祭壇は3種類。オンシジュームをふんだんに使用した祭壇のほか、フリル状の花びらを持つリシアンサスやダリアをアレンジしたピンク基調の祭壇、荘厳な白の胡蝶蘭を使用した祭壇がある。
葬儀後の花は、基本的には「花入れの儀」としてお棺に納めるというが、要望があれば、参列者も含め祭壇の花を包み持ち帰ることも可能とのこと。
「親しんだ自宅から送りたいというご家族も増えている中、スペースの関係であきらめている方もいらっしゃいます。そんなご家族の方に向けて、花いっぱいの祭壇で故人を送っていただくことも選択肢のひとつとして提案させていただきました。
今後も旬のお花を取り入れた祭壇の展開を考えております。季節がめぐって、お葬式の際に使われたお花を見ることで、お花に結び付いた故人様との思い出や記憶を思いだしていただけるようなサービスを提供したいと考えています」(日比谷花壇のお葬式・担当)
【データ】
■自宅葬専用花祭壇「ひだまり」
価格:66万円
特徴:オンシジュームをふんだんに使用した花祭壇。遺影を囲むリースが印象的(巻頭の写真)。
■自宅葬専用花祭壇「まなざし」
価格:55万円
特徴:フリル状のリシアンサスが凛としたダリアを支える花祭壇。人気のピンクを基調としたハート型のアレンジ。
■自宅葬専用花祭壇「こもれび」
価格:55万円
特徴:胡蝶蘭をふんだんに使用した花祭壇。シンプルで荘厳な印象。
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「旅立ちは我が家から…」と、自宅葬を希望する人にとって、故人が好きだった花で囲み送り出すスタイルは、これからの葬式の選択肢のひとつになるかもしれない。
■日比谷花壇のお葬式
https://www.hibiya-lsp.com/
取材・文/本上夕貴