正しい目のケアで【老眼】対策!スマホ・PCをよく使う人は要注意
「視力に関係なく、44才6か月になったら老眼対策が必要といわれていますが、スマホやパソコンをよく使うなら、30代半ばから対策をしたほうが目の負担を減らせます」と、梶田眼科院長の梶田雅義さん(「」内以下同)は警告する。そのわけは?
目を疲れさせると老眼が早まる
「“近視だから老眼になるのが遅い”ということはなく、目を疲弊させることで老眼を早めています。ピント合わせをする神経は自律神経で、疲弊すると肩こりや頭痛の原因にもなります。実際、マッサージに毎週通っていた患者さんが、眼鏡を替えたら肩こりが治ったという声を何度も聞いてきました」
手元を見ることが多い人は近視になりがちだが、それに合わせて作った眼鏡は近くを見る時には度が強すぎることも。度の異なる眼鏡を2つ使い分けてもよいが、おすすめなのは遠近両用のコンタクトレンズだと言う。
「眼鏡の場合はレンズの下側が手元を見る用の度になっているので、伏し目がちに見た時に手元がクリアに見えます。
でも、コンタクトレンズはどこで見ても遠近の切り替えができるので、ストレスが少ないです。まれに見えにくい場合もありますが、顔を左右に少し振って見ると見やすいところで落ち着きます。老眼という名前に抵抗するより、目に快適な生活を心がけましょう」
目にまつわる不安や疑問をQ&Aで教えてもらった。
Q:スマホのライトがあるから布団の中で見てもよい?
A:明暗の差で疲れ目が加速
暗いところでは瞳は光を取りこもうと大きく、明るいと小さくなる。小さな穴から覗いた方がものが見やすくなるように、瞳孔が大きく開いた状態ではものが見えにくく、ピント合わせの機能を酷使して疲れ目の原因に。「暗い部屋で見るのと同様、スマホ画面は暗すぎず、まぶしすぎない光が理想的です」。
Q:最近、目がかすむ気がする…
A:スマホを10分見たら遠くを見る
近くを見ると毛様体筋が縮んで水晶体は膨らみ、遠くを見ると毛様体筋が緩んで水晶体が薄くなり、ピント調整をしている。老眼になると水晶体が硬くなり、調整機能が衰える。
近くを集中して見続けると、目の周りの筋肉が緊張し、ピントを調整する水晶体を動かす毛様体筋に負担がかかってしまう。「緊張を緩めるため、スマホを10分見たら4~5m先のものを1、2秒見る。これを作業中は意識して繰り返しましょう」。
Q:ルーペで拡大して見れば大丈夫?
A:見やすい=目がラクは間違い!
ルーペは文字を拡大してくれるので見やすくなるが、長時間使うと目の疲労に繋がる。「日常的にスマホや読書など手元を見ることが多いなら、眼鏡などを近くが見やすい度に替えた方が目にやさしいです」。
Q:日常でできる目をいたわるケアは?
A:血行をよくすることが大切
目の周りの筋肉の血行をよくすると、こりがほぐれてピント調整がスムーズに。「ホットタオルをまぶたに当てたり、抗酸化作用の強いブルーベリーや、アスタキサンチンが豊富な食品を食べると効果的です」。
※初出:女性セブン
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