50代、60代からの食事のルール|年代に合った食品、食べ方、レシピ
60代はダイエットとはサヨナラ 筋力、健康が第一!
60代からはやせるより、少し太めを目指すことが大切。やせ型よりも太め体形の方が長生きするというデータもある。加齢で筋肉量が低下すると、基礎代謝が落ちて1日の消費エネルギー量も低下、食欲が減り低栄養になるという負のスパイラルに。60代からこそ肉と良質な油で栄養を摂ることがカギとなる。
「加齢が進むと体内でたんぱく質が合成されにくくなるので、毎食たんぱく質を摂ることも重要です」(日比野さん)。
●食べ方3か条
1.毎食たんぱく質を摂る
2.肉と油を積極的に摂取する
3.消化が良い食品を選ぶ
●おすすめ食材&食べ合わせ
・あじ…カルシウムのほか、脳の活性化に欠かせないDHAがたっぷり含まれる。
・ひき肉…ひき肉にすることで消化しやすくなる。胃腸が弱く肉が苦手になる年代に◎。
・卵…ビタミンCと食物繊維を補えば完全食と言われるほど、栄養価の高い食材。毎日摂って!
・赤身肉×酒…赤身肉には、脂肪酸をエネルギーに変えるL-カルニチンが豊富。酒で漬け込むことで柔らかく、食べやすくなる。
●主食
・金芽米…金芽米は玄米の栄養を残した無洗米。栄養価が高いにもかかわらず、消化が良いので60代以上におすすめ。
60代におすすめレシピ:茶碗蒸し
●材料
卵(L)…1個 だし汁…9/10カップ [A]塩…小さじ1 薄口しょうゆ・みりん…小さじ1/2 鶏胸肉…40g むきえび…4尾 しいたけ…1枚 かまぼこ…2枚 三つ葉…少量
●作り方
【1】だし汁を火にかけAを加えて混ぜる。火を止めだし汁が冷めたら、溶きほぐした卵を合わせ、こし器で濾す。
【2】鶏肉はひと口大のそぎ切り、えびは背わたを取り除き、しょうゆ小さじ½・酒小さじ½(各分量外)で下味をつける。しいたけは半月切りにし、かまぼこは薄切りにする。
【3】蒸し茶碗に【2】を入れ、【1】の卵液を注ぎ蓋をする。弱火で20分蒸し、三つ葉をのせる。
60代におすすめレシピ:杏仁豆腐
●材料
粉ゼラチン…2.5g 水(ふやかし用)…小さじ2 杏仁霜…小さじ2(約5g) グラニュー糖…20g 水…1/5カップ 牛乳…1/2カップ 生クリーム…1/4カップ
【シロップ】 グラニュー糖…小さじ2 水…大さじ2 くこの実…6個
●作り方
【1】水に粉ゼラチンを入れ戻す。
【2】シロップを作る。グラニュー糖と水を耐熱容器に入れて電子レンジ(500W)で30秒温め、混ぜ合わせてくこの実を入れる。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
【3】鍋に杏仁霜・グラニュー糖・水を入れて中火にかけ、溶けたら【1】を加えて煮溶かし、ボウルに移す。底を氷水に当てながら粗熱を取る。
【4】冷たい牛乳と生クリームを少しずつ加えて冷やしながら混ぜる。とろみがついてきたらカップに流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める(2時間程度)。
【5】【4】に【2】のシロップをかけ、くこの実をのせる。
60代におすすめレシピ:牛肉のオイスターソース炒め
●材料
牛もも薄切り…150g
[A]酒…小さじ2 しょうゆ・片栗粉・ごま油…各小さじ1 パプリカ・玉ねぎ…各1/2個 グリーンアスパラガス…1束 しょうがスライス…3枚 ごま油…大さじ1
[B]オイスターソース・酒・水…各大さじ1 しょうゆ…大さじ1/2 砂糖…小さじ1/2
●作り方
【1】牛肉は繊維にそって細く切り、Aを揉み込んで下味をつける。
【2】パプリカ・玉ねぎは1㎝幅、しょうがはせん切りに、アスパラは斜め切りにする。
【3】フライパンにごま油を熱し【1】を炒め、肉がほぐれて色が変わったら皿に取り出す。
【4】【3】のフライパンを再び火にかけ、【2】のしょうがを炒めて香りが立ったら残りの【2】を炒める。【3】を戻して、混ぜ合わせたBを加え、全体を炒め合わせる。
60代におすすめレシピ:鶏だんごスープ
●材料
鶏ひき肉…150g おろししょうが…小さじ1/2 長ねぎ(みじん切り)…大さじ1 卵…1/2個 酒・片栗粉…各大さじ1/2 しめじ…1/2パック(50g) 白菜…100g 水…3カップ 鶏がらスープの素…大さじ1 塩…小さじ2/3 こしょう…少量 白髪ねぎ・万能ねぎ(小口切り) ・白ごま…各適量
●作り方
【1】ひき肉に、おろししょうが・長ねぎ・卵・酒・片栗粉を入れて全体に粘り気が出るまでよく混ぜる。
【2】しめじは小房に分け、白菜は食べやすい大きさに切る。
【3】鍋に水、鶏がらスープの素、【2】を入れて火にかけ、煮立ったら【1】をスプーンでひと口大に丸めながら落とし入れる。蓋をして弱火で5分ほど煮たら、塩・こしょうで味を調える。
4】器に盛り、白髪ねぎ・万能ねぎ・白ごまをのせる。
60代におすすめレシピ:あじの南蛮漬け
●材料
あじ…3尾 玉ねぎ…1/2個 ピーマン…2個 にんじん…1/3本 小麦粉…適量 揚げ油…適量
[A]酢…1/2カップ しょうゆ…大さじ3 塩…少量 水…1/3カップ 唐辛子(小口切り)…1/2本分
●作り方
【1】あじは3枚におろして、1枚を3等分のそぎ切りにする。玉ねぎ・ピーマン・にんじんはそれぞれせん切りにする。【2】南蛮酢を作る。Aを鍋に入れてひと煮立ちさせたら火を止める。
【3】揚げ油を中温に温め、【1】のあじに小麦粉を薄くまぶしてこんがりときつね色に揚げる。
【4】揚げたてを【2】に入れ、【1】の野菜を加えてしんなりとするまでなじませる。
教えてくれた人
日比野佐和子さん/医学博士。Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。再生医療やアンチエイジング療法に定評がある。
撮影/菅井淳子 スタイリング・料理/大林久利子
※女性セブン2018年8月16日号