【オナラ大研究】におい、音、頻度でわかる いいオナラと悪いオナラ
巷にはびこる、オナラに関する素朴な疑問や都市伝説、はたまた誤解…。前出の後藤さんに、ホントのところを直撃。これで、あなたもオナラ博士に!?
Q:オナラの我慢は体によくない?
A:よくない。
「大腸で発生したガスは肛門の直前にある直腸まで来た時に、オナラとして出ようとします。しかし、これを我慢すると直腸が張ってしまい、腸の出口付近に便がたまる直腸性便秘になってしまいます。そのためオナラもクサくなるので、我慢は体によくありません」
Q:オナラの音が出ない方法はないの?
A:ある程度はコントロールできます。
音が鳴るのはガスの圧力によって肛門が弁となって振動するため。「肛門が閉まった状態で勢いよく出せば、音が鳴ります。逆に、肛門を少し開いて、少しずつ出せば音も軽減されますよ」。座っていて出そうな時は、腰を“く”の字に曲げて、左右のどちらかに体を傾けると肛門が開き、音が出ない。
Q:年を取るとオナラの回数が増えるの?
A:増える可能性はあります。
50代以降になると、加齢により消化器の働きが衰える。「そのため、胃や小腸で消化吸収できる量が減ってしまい、大腸に行く食べ物の残りの量が増えるため、細菌で分解される量も増え、ガスの発生も増えます。ですから、若い時と同じ量を食べていても、オナラの数や量が増える可能性が高くなるのです。ただし、それは加齢現象なので病気ではありません。気になるのであれば食べる量を少しだけ減らして、様子をみましょう」。
Q:さつまいもを食べるとオナラが出やすくなるの?
A:なる。
「さつまいも以外にも、食物繊維が豊富なものはおならが出やすくなります。さつまいもに含まれる食物繊維は大腸で分解されるため、ガスの元に。ただし、これは善玉菌のエサになるので、においはしない、いいオナラです」。さつまいものほかにも、ごぼうやこんにゃく、たくあんなど、食物繊維が豊富な食べ物を食べると、オナラが出やすくなる。
Q:“すかしっぺ”の方がクサいって本当?
A:多少関係ありますが…。
「勢いよく出たオナラは、あっという間に空気に流れてしまいます。しかし、スーッと静かに出たものは、肛門付近にたまってしまうので、ガスの濃度が濃くなり、においが強く感じられるだけ。オナラの成分そのものは変わりません」
Q:オナラを我慢するとゲップや口臭になる?
A:我慢したオナラというわけではありません。
「オナラがゲップに、またはゲップがオナラになることはありませんが、腸内環境の乱れは、ひどい口臭や体臭にもつながります。口臭がひどい人はオナラもクサい可能性も」
Q:炭酸水を飲むとオナラが出やすくなる?
A:オナラには炭酸より、他の成分が関係している。
「炭酸水に含まれる炭酸ガスのほとんどは胃や小腸で吸収され、大腸まで届くことはありません。そのため、無糖の炭酸水をたくさん飲んだからといって、オナラが出やすくなることはありません。ただし、人工甘味料などが含まれていれば、大腸で分解される時にガスを発生させるため、オナラが出やすくなることが考えられます」
イラスト/崎田ミナ、香川尚子
※女性セブン2018年8月16日号