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【終活の実態調査】実施派はわずか8%、一方で“始めたい”潜在層は全体の約4割 行動を阻む背景に「何から・どう家族と話すか」の壁|介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン

 超高齢社会が進むなか、自身の老後や万が一の事態に備える「終活」への関心は年々高まりを見せています。一方で、「何から手をつければいいのかわからない」といった悩みを抱え、行動に移せずにいる人も少なくない。

 そこで、介護マーケティング研究所では「介護のなかま」登録者3,375名を対象に、終活に対する意識や準備状況について調査を実施した。
 
 今回の調査では、終活を「している」人は8%である一方、「検討または情報収集中」の人は38%となった。さらに、検討・情報収集中の人の71%が、終活を「本格的に始めたい」「やや始めたい」と回答。終活に関心や開始意向を持ちながら、具体的な行動に移せていない人が一定数いることが明らかとなった。

→《終活に関する最新調査レポート》65才以上の男女が実際に取り組んでいる終活「1位は遺品整理」半数が「始めてよかった」と回答

→ハリー杉山さん、父親の介護と看取りを経て気づいた「死は生の延長」“戦友”である母親と今オープンに語る「終活」

調査結果サマリー

1.実施・検討している終活は「不用品・資産・デジタルアカウントの整理」など幅広い
2.終活の相談先は「家族」が中心で、専門家・相談サービスは少数
3.終活で知りたいことは「手続き・費用・相談先」など具体的な情報が中心
4.終活を始めていない理由は「忙しい」「まだ先」「何をすればよいかわからない」が上位

調査詳細

実施・検討している終活は「不用品・資産・デジタルアカウントの整理」など幅広い

 「ご自身の終活はしていますか?」の質問には、終活をしていると回答した人は8%だった。

 一方、検討または情報収集中の人は38%で、そのうち71%が終活を本格的に始めたい、またはやや始めたいと回答している。

 実際に取り組んでいる、あるいは検討している終活の内容を見ると、「不用品の処分 : 71%」「財産・資産の整理 : 54%」「葬儀の希望・選定 : 33%」など、さまざまな終活を実施している、もしくは検討していることが明らかになった。

不用品の処分:71%
財産・資産の整理:54%
葬儀の希望・選定:33%
延命治療の意思表示:31%
エンディングノートの記入:29%

 終活を始めた、または検討を始めたきっかけとしては、「健康不安・怪我や病気 : 31%」「家族への負担を減らしたいと思った : 31%」「親や親族の介護を経験した : 27%」「身近な人の不幸や相続を経験した : 24%」など、自身の健康不安や家族への負担、介護・不幸・相続など、自身や家族に関わる出来事が上位となった。

 終活は「亡くなった後の準備」だけではなく、身の回りを整理し、将来の家族の負担を減らすための準備としても捉えられていることがわかる。

→フリマアプリを「終活」に活用する高齢者が増加「思い出の品の処分に利用 捨てるよりずっといい」

終活の相談先は「家族」が中心で、専門家・相談サービスは少数

 終活をしている人の相談先は「家族」が56%で最も多く、「専門家」は9%、「相談サービス」は4%。一方、終活を検討・情報収集中の人の53%が、家族や知人と終活について話をしていた。

 家族への相談に関する自由回答では「重い話題になり会話が続かない」「どんな言葉やタイミングが良いのか悩んでいる」「家族が真剣に向き合ってくれない」という声が目立っていた。

  • 家族が協力的ではない、というか楽観的過ぎる [45歳 男性]
  • 病気ではありますが、まだ現実的でないためか、家族があまり話をきいてくれません [71歳 女性]
  • 終活について家族と話し合いたいと考えているのですが、まだ先のことだからと真剣に向き合ってもらえないことに少し不満を感じています。私としては、いざという時に家族が困らないように早めに準備をしておきたいのですが、どうしても暗い話題のように捉えられてしまい、会話が途切れてしまうのが悩みです。お互いに笑顔で未来の話ができるように、もっとカジュアルに意見を交わし合える雰囲気が家庭内にできたら嬉しいなと感じています [30歳 女性]

 終活では「何を準備するか」だけでなく、「家族とどう話し、どう共有するか」も重要なテーマになっていることがわかる。

→エンディングノートを親子で記入するときの尋ね方例 子が「親との終活準備」をする際の上手な話し方【専門家監修】

終活で知りたいことは「手続き・費用・相談先」など具体的な情報が中心

 終活について知りたいことの自由回答では「相続・遺言書」「費用や相場」「保険」「おひとり様の終活」などが挙げられた。

  • 相続について希望通りになるかどうか。その手続きにかかる費用等の準備期間を知りたい [66歳 女性]
  • 様々なものの一般的な価格・相場が曖昧でどれを信用していいか知りたい [49歳 男性]
  • 終活保険について知りたいです。メリットデメリットや現在医療保険生命保険も加入しているので、お得な情報があれば知りたいです [47歳 女性]
  • 身寄りが誰もいなくなってしまった場合、どうすればいいのかを明確にしておきたいが、その方法やオプションを知りたいです [62歳 女性]
  • 成年後見人制度について自分が認知症になった時のことを考える [68歳 女性]
  • 民間サービスではなく自治体がどこまで積極的に関与してくれるのか知りたい。この手の話しは民間サービスではなく信頼出来る自治体に関与して欲しい [68歳 男性]

また、

  • 信用できる相談先がどこなのかがわからない [40歳 女性]
  • 信頼できる終活関連業者の選び方 [52歳 男性]

といった、相談先や業者選びに関する声もみられた。

 さらに、SNS等のアカウントを整理するデジタル終活、墓じまいなどについても、具体的な手続きや費用、選び方に関する疑問が寄せられた。

 終活について求めている情報は単なる「終活とは何か」だけではなく、「具体的にどう進めればよいのか」を判断するための情報であることが窺える。

→65才以上女性、4人に1人がおひとりさま。「何とかなる」は危険。専門家が解説する“迷惑をかけない”終活の備え

終活を始めていない理由は「まだ先」「忙しい」「何をすればよいかわからない」が上位

 終活を始めていない人の理由は「まだ先のことだから:50%」「仕事や現在の生活が忙しい:27%」「何をすればよいかわからない:27%」だった。

 終活について知りたいことの自由回答では

  • 終活を進めるうえで、何から手を付けるのが一番良いのか、優先順位の付け方について知りたいです。特にエンディングノートの書き方や、どの程度まで具体的に記しておくと家族の負担を減らせるのかが気になっています。また、実際に終活を行った方が「やってよかった」と感じた具体的な体験談や、逆にもっと早くやっておけばよかったと感じたことなども参考にしたいです。さらに、デジタル遺品(スマートフォンやネットサービスの情報)の整理方法についても、最近特に重要だと感じているため詳しく知りたいと思っています [57歳 男性]
  • 何をどこまでやると子ども世代が困らないのか、と考えることがある。忙しさを理由にして後伸ばししているが、考える必要はあるな、と感じている [54歳 女性]
  • まず何から始めたらいいか?順番が知りたい。絶対やっておいた方がいいことなど [55歳 女性]
  • 終活を始めた方がよいタイミングがあれば教えていただきたいです [56歳 女性]
  • 年齢や状況によってやることが違うと思うので、その年齢に応じた最低限の終活がわかるといいな、とは思います [42歳 女性]

といった「始め方や進め方が分からないから知りたい」という声が多数寄せられた。

 終活について関心や意向があっても、「何を、いつ、どの順番で、どこまで進めればよいのか」分からないことがハードルになっている可能性が示された。

→「新たな挑戦」と「終活」は同時並行できる セカンドライフ・アドバイザーが推奨する最後まで幸せな生活を築くコツ

本調査結果を通じて

「今回の調査で最も注目すべきは、『終活を始めたい』と望む潜在層が全体の約4割にのぼるにもかかわらず、実際の行動率はわずか8%にとどまるというギャップです。

 人々が立ち止まる最大の理由は単なる無関心ではなく、『何から・どの順番で手をつければいいか分からない』という整理されたわかりやすい情報の少なさと、『家族に重い話題を切り出せない』というコミュニケーションの壁にあります。特に相談先の半数以上(56%)を家族が占める一方で、『真剣に向き合ってもらえない』『暗い雰囲気になってしまう』という声がある点は見過ごせません。

 一方で、一度でも終活を始めた人の継続意向は94%極めて高く、『最初のハードル』さえ越えれば人生の安心感に直結することが示されています。今、社会や専門事業者に求められているのは、単なる手続の案内ではなく、家族間でカジュアルに意思を共有できる場の設計と、年齢や状況に応じて迷わず進めるロードマップを提供することです」(介護ポストセブン・介護マーケティング研究所 編集長・大橋拓哉)

アンケート概要

調査主体:介護マーケティング研究所by介護ポストセブン
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:『介護ポストセブン』会員組織『介護のなかま』登録者
調査地域:全国(国内)
調査期間:2026年4月24日(金)~2026年5月19日(火)
有効回答者数:3,375名

調査データのご利用について

 本記事に掲載している調査データは、出典を明記いただければ自由に引用いただけます。

出典:【終活の実態調査】実施派はわずか8%、一方で“始めたい”潜在層は全体の約4割 行動を阻む背景に「何から・どう家族と話すか」の壁(介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン)
https://kaigo-postseven.com/229735

掲載しているデータは調査の一部です。掲載していないデータや自由記述設問に寄せられたコメント詳細については、以下までお問い合わせください。
※お問い合わせの際は、企業・部署名をご明記ください。

介護マーケティング研究所
https://kaigo-postseven.com/contact
担当:小学館 メディアビジネス局

『介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン』は、現在まさに介護中の方、介護に関心の高い方のリアルなデータをもとに、ユーザー動向分析・マーケティング・認知度向上・商品開発に役立てられるサービスを展開しています。

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