《上皇ご夫妻が続けられる日課》美智子さまの骨折後も継続された“リハビリ”の散策 1冊の本を交互に音読も
2025年8月13日、宮内庁病院に向かわれた上皇さま。今年の7月から心臓の新たな薬を服用しており、経過観察のため、病院で検査を受けられたという。
上皇さまは、2012年に「狭心症」と診断され、心臓の冠動脈のバイパス手術を受けられた。2022年は「三尖弁閉鎖不全」による右心不全と診断され、今年の5月には心臓の筋肉に血流が不足する「無症候性心筋虚血」と診断されている。
複数の心臓の持病がある上皇さまだが、上皇后美智子さまとともに、心臓に負荷がかからないよう軽い運動を続けられているという。
上皇ご夫妻は、以前から健康を意識した日課を続けられている。
リハビリも兼ねて…骨折後も続けられた「散策」
ご夫妻の日課のひとつが、朝夕に庭を散策することだ。2022年12月の上皇さまの誕生日や2023年10月の美智子さまの誕生日に、おふたりが手をつなぎながら仲睦まじく庭を散策される映像が公開されている。
2024年10月に右大腿骨の上部を骨折した美智子さま。退院の際は車椅子で移動しており、日課である散策の中断はさけられなかった。宮内庁が発表した骨折をされる前の美智子さまのご様子から、上皇さまとの散策を楽しまれていたことがうかがえる。
《お怪我前の上皇后さまは、陛下との朝夕のご散策で、お庭に咲く草花や木々の移り変わりを楽しまれ、御用地に飛来する鳥や昆虫に目を留めていらっしゃった、とお供した者から聞いています》(2024年10月・宮内庁HPに掲載「上皇后陛下のご近況について」より)
退院後、リハビリに取り組まれた美智子さま。2024年12月からリハビリを兼ねて上皇さまと共に朝はお住まいの仙洞御所を歩き、夕方は赤坂御用地内を散策されていることが報じられた。
リハビリのおかげか、2025年1月2日に行われた新年一般参賀では杖を使用せず、ゆっくりと歩かれて登場するほどだった。その後も、2025年2月26日に葛西臨海公園を訪問された際、美智子さまは杖を使わず、公園内を上皇さまとともに散策し、スイセンの花を楽しまれた。
平成初期から続けられている「音読」
散策のほかに、上皇ご夫妻の日課に“朝の読書”もある。2022年12月、上皇さまの誕生日に宮内庁が朝の様子についてふれている。
《毎日、ご起床後に上皇后さまとお庭をご散策になり、お戻り後にお食堂の水槽で飼われているチチブハゼに餌をお与えになります。
7時のTVニュースをご覧になりながら朝食をおとりになり、その後はゆっくりと新聞に目を通され、上皇后さまと本を音読なさいます。
東宮時代からこれまでにモンテーニュの「随想録」、パスカルの「パンセ」、堀辰雄の「大和路・信濃路」、寺田寅彦の随筆などをご一緒に読んでこられましたが、最近は、お二方が共に小学生五年時に学ばれた国語の教科書を読み返していらっしゃいます》(2022年12月・宮内庁HPに掲載「上皇陛下のご近況について」より)
音読は口の周りの筋肉が鍛えられるだけではなく、脳を活性化させる効果も期待できるといわれている。おふたりの朝の読書は昔から続けられた習慣だ。
《両陛下は、平成の早い時期から、ご朝食後お忙しいご日程が始まる前の短時間、お二人ご一緒に一冊の本を交互に音読されることを習慣とされてきましたが、今もお続けになっています》(令和元年12月・宮内庁HPに掲載「上皇陛下のご近況について」より)
お互いの健康を思いやり、散策や読書も、ひとりではなく、ふたりで続けられたことが何年も習慣を続けられる秘訣なのかもしれない。
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