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脳に刺激あり?認知症施設でアニマルセラピーが増加

 職員がさまざまなケアをしてくれる介護施設は安心だが、長年親しんだご近所と離れ、ひとり施設暮らしをするのは寂しいもの。日常の会話が少なくなり、自然と心を閉ざしてしまう人も少なくない。そこで今、動物とのふれあいを通してお年寄りを元気づける施設が増えている。

子猫を抱くシニア外人シニア女性

 2月初旬の昼下がり。60~90代までの認知症を患った高齢者18名が暮らす「愛の家グループホーム とこなめ」(愛知県常滑市)を、犬や馬のぬいぐるみとキャリーケースを抱えたひとりの男性が訪れた。

 この男性は、「NPOアニマルファンフェア わんとほーむ」代表で介護福祉士・動物介在福祉士の向宇希さん。向さんは1階にある食堂に進み、集まった入居者たちにこう声をかけた。

「それでは2時になったので始めまーす!」

 盛大な拍手のなか、キャリーケースを手にした向さんが「今日は2匹のワンちゃんを連れてきました。名前を覚えていますか?」と聞くと、輪になった入居者たちから、「ぷぷちゃん!」「ののちゃん!」と声が返ってくる。

 ここで向さんがキャリーケースの扉をサッと開けると、真っ白でフサフサの毛が麗しいペキニーズの「ぷぷちゃん」が小さな姿を現した。続けて、大柄なオールド・イングリッシュ・シープドッグの「ののちゃん」が登場する。入居者たちは「わぁ~」という歓声をあげ、“お客さん”に手を伸ばして触れようとしたり、手招きをしたりして、その場が和やかな空気に包まれた。

 ホーム長の大橋春芳さんが次のように話す。

「他の施設で評判がよかったので、2年ほど前から動物介在介護(アニマルセラピー)を始めました。入居すると外部のかたとの交流が少なくなりますが、定期的に犬とふれあうことが刺激になるようです。ふさぎがちだった入居者が笑顔になり、『今日はワンちゃんの日だから2時までにお風呂に入ってご飯も食べておこう』と生活に前向きになる。“ワンちゃん効果”は絶大ですよ」

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