リハビリと看取りに力を入れる介護付有料老人ホーム<前編>
グレースメイト目白
JRや地下鉄、私鉄など多くの路線が乗り入れる「池袋」駅からわずか1駅、西武池袋線「椎名町」駅から徒歩2分のところにある「グレースメイト目白」。椎名町は賑やかな池袋とはうって変わって、商店街やスーパー、公園が徒歩圏内にある生活しやすい落ち着いた環境だ。
「グレースメイト」は「株式会社オールライフメイト」が運営する介護付有料老人ホームだ。当サイトでは昨年、同シリーズの「グレースメイト練馬桜台」を紹介している。このグレースメイトには力を入れていることがいくつもあるが、今回の前編ではリハビリ体制についてをメインに紹介していきたい。
日常の生活の中での実用的なリハビリ
入居者や家族が高齢者向けの施設に期待することの1つとしてリハビリがある。グレースメイトでは、リハビリ専門スタッフが入居者一人ひとりの身体に合わせたプログラムを作成し、3か月ごとにチェックをしている。
「リハビリのニーズは高いですね。こちらではリハビリ専門スタッフが行う訓練だけではなく、看護師や介護士が日常の中に取り入れるリハビリも大事にしています。安全を確保したうえで、立つ時にいつもは添えている手を離してみたり、トイレの時に身体を支えていた手を離してみたりするなど、生活の中での実用的なリハビリですね」(グレースメイト目白施設長の北井佐代さん、以下「」は同)
リハビリに取り組むにあたっては注意も必要だ。家族がリハビリの目標を過大に設定してしまうことも多いという。もちろん元気な頃に戻ってほしいと願うのは自然なことだが、若く健康な人がケガした際に行うリハビリと同じイメージでいると本人にも負担となってしまう。
家族も高齢者が身体機能を維持するために行うリハビリの目的や、実際に何をするのかをよく理解しておくことが大切だ。入居前にリハビリ病院などで1日3時間ほどのリハビリを経験してきていると、その時のイメージのまま、毎日個別訓練があると思ってしまっていることもある。実際、リハビリの体制は各施設によって大きく違うので、よく確認しておきたい。
「ご家族とご本人様の希望は文書に明記して、そのうえで長期的な目標と短期的な目標を作って、何をどのくらいやるのかをご説明し同意をいただいています。リハビリの現実的なゴールをお伝えすることもあります。ご本人やご家族の希望に沿って現実的なリハビリの計画を作っていき、その計画は3か月ごとに更新して、効果を確認しながら進めていきます」
充実したリハビリ専門スタッフ体制
グレースメイトには、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師など多職種のリハビリ専門スタッフがいる。職種や常勤・非常勤はグレースメイトの各施設によって異なるので確認が必要だ。
グレースメイト目白では作業療法士が常勤で、言語聴覚士が非常勤でリハビリにあたっている。作業療法士は日常生活をスムーズに送れるように、レクリエーションやゲーム、体操などを手段として使い、身体と心の両方のサポートしてくれる。一方、言語聴覚士は言語や聴覚の能力を改善するサポート役だ。食べること、飲み込むことの障害に悩んでいる人向けに嚥下のサポートもしてくれる。
「認知症ケアにも取り組んでいます。例えば、言語聴覚士は回想法で記憶をたどって脳に働きかけるようなこともしていますね」
ますます高まるリハビリへのニーズ。できるだけ健康でいたい、いてほしいという切なる願いがそこにはある。そういう意味で、リハビリを重視して、多職種の力を集めているグレースメイト目白の取り組みは評価できる。しかし、ただ専門職を集めればいいというものではない。多職種の関わるリハビリを効果の高いものにするには情報共有が必要だ。
グレースメイト目白では、リハビリ専門スタッフ、ケアスタッフ、看護師、ケアマネジャーが参加する会議を実施し、情報共有や意見交換をしているという。北井さんの言葉にあるように、3か月ごとに家族の要望の再確認もしながら、より効果の出るリハビリを目指している。自分で身体を動かしたい、自力で食事を楽しみたいといった願いをあるのであれば、ここに一度相談をしてみてはいかがだろうか。
撮影/津野貴生
【データ】
施設名:グレースメイト目白
公式WEBサイト:http://www.gracemate.jp/mejiro/
所在地:東京都豊島区南長崎1-19-12
最寄駅:西武池袋線「椎名町」駅徒歩2分
類型:介護付有料老人ホーム
運営主体:株式会社オールライフメイト
敷地面積:1311.09平方メートル
延床面積:3910.42平方メートル
室数:72室
入居要件:入居時要支援・要介護
構造:鉄筋コンクリート造、地上10階、地下1階
開設年月日: 2010年5月1日
料金:前払金プランA、B、Cと月払いプランの4種類(前払金プランは入居時の年齢によって償却年数が異なる)
以下、個室(1人部屋)の場合
【1】前払金プランA
前払金860万~1720万円+月額利用料27万770円(内訳は家賃相当額12万5000円、管理費7万5600円、食費7万170円)+敷金45万円
【2】前払金プランB
前払金1100万~2220万円+月額利用料22万770円(内訳は家賃相当額7万5000円、管理費7万5600円、食費7万170円)+敷金45万円
【3】前払金プランC
前払金1220万~2440万円+月額利用料19万5770円(内訳は家賃相当額5万円、管理費7万5600円、食費7万170円)+敷金45万円
【4】月払いプラン
前払金0円+月額利用料52万8270円(内訳は家賃相当額38万2500円、管理費7万5600円、食費7万170円)+敷金45万円
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
【このシリーズのバックナンバー】
●小田急沿線で「住まい」にこだわるサービス付き高齢者向け住宅<前編>
●小田急沿線で「住まい」にこだわるサービス付き高齢者向け住宅<後編>
●充実した介護体制を備えるサービス付き高齢者向け住宅<前編>
●充実した介護体制を備えるサービス付き高齢者向け住宅<後編>
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