兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第35回 ここがすごいぞ兄の才能】
ライターのツガエマナミコさんが、若年性認知症を患う兄との2人暮らしを綴る連載エッセイ。
一緒に家にいる時間の長い兄妹だが、兄には、特筆すべき才能があると妹のツガエさんは語る。さて、その才能とは?
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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ほとんど動かないのに体形が変わらない兄
日々ムカついては、“今日もいい仕事してるぜ”と自分に言い聞かすわたくしでございますが、いちばんムカつくのは、なぜか兄が太らないことでございます。
兄はテレビを見ているだけで、力仕事もしない、散歩もしない、指先すら動かさず家でじっとしているのに体形に変化がないのです。
炊事、洗濯、掃除、仕事、買い物まで一手に引き受けているわたくしが徐々に丸くなるのはこれ如何に!これでも少しはカロリーを気にしているのに本当に腹立たしいことでございます。食事量はほぼ一緒か、兄の方がむしろ甘い物を欲しがりますから、今ごろモチモチ三段腹になっていてもおかしくないのでございますが、わたくしの方がどんどん段腹を帯びていく…。
どうにも納得がいかず、兄が太らない要因を考えてみました。
兄とわたくしの決定的な違いは何