結腸がん再発率、死亡率を下げる ナッツは「最強の健康食」
前述の通り、ナッツの健康効果はがんだけに留まらない。食と健康に詳しいジャーナリストの鈴木祐氏が語る。
「ナッツは最強の健康食、というのは医学界では常識です。心疾患のリスクが減ったり、アルツハイマー病の予防にも効果があることがわかっています。特にくるみには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすαリノレン酸が豊富に含まれており、血流の改善にも効果的だといわれています」
ナッツ摂取量は、心臓病、糖尿病、呼吸器疾患のリスク減少にも関連
2015年にオランダの医療機関が発表したデータは特筆に値する。1万2000人の男女を対象に20年間追跡調査をした結果、ナッツ摂取量の多さは、心臓病、がん、呼吸器系疾患、糖尿病、感染症といったリスクの減少に関連があることが判明。「ナッツには全ての慢性病リスクを減らして寿命を延ばす効果がある」と結論づけているのだ。
「他にも、1日28gのナッツで心疾患のリスクが21%減り、総死亡率が22%減ったという統計もあります。ナッツ類はカロリーが高く、過度に食べるのはダメですが、適量を守ればこれほど健康にいい食材も珍しいです」(前出・鈴木氏)
近年はナッツの美容効果にも注目が集まっている。例えばアーモンドはアンチエイジングに効果のあるビタミンEや食物繊維を豊富に含み、美肌や便秘予防が期待できるという。
「カルシウムやマグネシウム、鉄分も多く含んでおり、骨も丈夫になる。疲労回復効果もあり、海外モデルの中にはアーモンドを好んで食べるかたも多いといいます」(ある美容ライター)
生のまま食べることがおすすめ
気になる食べ方も至ってシンプルだ。
「私がおすすめしているのは、スーパーやコンビニで売っているものを生のまま食べることです。アーモンドだったら皮にも栄養がありますからね。くるみも同様で、素のままのものを食べると効果的です。下手に調味料をつけると塩分や糖分過多になりますので、避けた方がいいでしょう」(前出・小早川院長)
良薬は口に苦しというけれど、ナッツならいつでもウエルカムです。
※女性セブン2017年6月15日号
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