兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第249回 怒りを超えた痛み】
ライターのツガエマナミコさんは、若年性認知症の兄と2人暮らし。家中、いろんなところで、大きい方も小さい方も排泄してしまう兄の症状に日々悩まされているマナミコさんですが、兄の性格が温厚であることには安心してきました。しかし、症状が進んできたこの頃、これまでには見られなかった兆候が兄に出てきてしまったようです。マナミコさんの試練は続きます…。

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相次ぐ兄の粗相に我慢がきかなくなり
朝、自室から出ると、すでに兄がリビングに居り、食卓にはお便さまで汚れたトイレットペーパーが1ロール置かれていました。手に付いたお便さまをトイレットペーパーでぬぐい、ロール毎ホルダーから抜いてきたと思われます。
トイレの扉を開けてみると、便器にお便さま。「トイレでやってくれたのは奇跡」と喜んだものの、紙パンツは脱ぎ捨てられ、便器の周囲は汚れ、床に落ちたお便さまは踏んづけられた形跡が…。
相も変らぬ悲惨な我が家の朝。
兄をシャワーに誘導するも、服を脱がせる段階で強めの拒否があったので、一旦シャワーを諦めトイレとお便さまの足跡を掃除いたしました。除菌もし、消臭剤も撒いたけれども、匂いが濃く、まだお便さまがどこかで存在を強くアピールしておりました。
案の定、キッチンをチェックすると食器棚の引き出