「血圧は低めがいい」が最終結論!高血圧、薬の種類と向き合い方
●利尿薬
効能:体内の塩分を尿として排出することにより、血圧を下げる。
副作用:特に高齢者の服用において、脱水と腎障害がおこりやすい。
●カルシウム拮抗薬
効能:血管を拡張し、血圧を下げる。
副作用:動機や火照り、頭痛などの可能性がある。
●ACE阻害薬
効能:心臓の血液を増量し、血圧を下げる。
副作用:空せき、肺がんのリスクを上げる。
●ARB
効能:血管を伸縮させ、血圧を下げる。
副作用:ぜんそく、肝障害などの可能性がある。
血圧の薬はめがねと一緒。上手につきあう
 久代先生は「何よりもまず、処方された薬はきちんと服用してほしい」と訴える。
「たしかに血圧の薬は、一度のみ始めると長くつきあうことになります。でもそれは、近視でめがねをかけるのと似ています。今の医学では、高血圧の体質自体を治すことはできませんが、合併症を起こさないように血圧管理はできます。高血圧は、一病息災と考えて上手につきあってください」
だからこそ、年齢に合わせた薬の見直しも必要になってくる。その判断の目安となる年齢は「75才」だ。
「ある程度の年齢になると、副作用のリスクが、薬の恩恵を上回ります。高齢者がずっと同じ量の降圧薬をのんでいると、血圧が急激に下がりすぎたり脱水症状になったりすることがある。75才を超えたら、減薬していくことをすすめます」(石原先生)
血圧を下げる目的は、将来の病気予防だ。石原先生はこう続ける。
「たとえば、40代から薬をのんでいれば、心筋梗塞などの病気が予防できて、健康寿命も延びる。でも、80才からのみ始めても、若い人と同じ効果は望めません。基本的に降圧薬を含む生活習慣病の薬は、“10年後の健康”が目標だとイメージしてください」
人生100年時代が到来した。健康な体で生き抜くために、薬を味方につけられるかどうかは、私たちにかかっているのだ。 心不全の苦しみと薬を天秤にかけてよく考えたい。
※女性セブン2019年1月1日号
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