認知症予防にも期待!水煮缶をつかった簡単&美味しいメニュー
魚やトマト、大豆の水煮缶には、認知症の予防に役立つ栄養素がいっぱい。しかも、お手頃価格で日持ちがするとあっては、毎日の食卓に活用しない手はない。そこで、『認知症予防! 脳がよみがえる水煮缶レシピ』で料理を担当した舘野真知子さんに、缶詰をもっとおいしくするテクニックと、鮭の水煮缶を使ったレシピを教えてもらった。
野菜をプラスして栄養価をアップ
「さばや鮭は、水煮缶のほうが生よりも臭みが少ないので、魚が苦手な人でも食べやすいんですよ」
と、舘野さん。さばはもともとクセがあるし、とくに開けた瞬間は缶詰特有のニオイが強いような気がする。
「加熱すれば臭みはほとんど消えます。そのまま食べるのではなく、野菜を加えるなどして調理したほうが栄養価が高くなって、より美味しく食べられます。また、生の魚と同じように、ハーブやスパイス、カレー粉、レモンやゆずの果汁、少量のしょうゆなどを合わせるのもおすすめです」 (以下、「」内は舘野さん)
フライパンチャンチャン焼き
「北海道の郷土料理、チャンチャン焼きは鉄板で鮭と野菜を焼き、みそで味付けしたもの。鮭の水煮缶とフライパンを使って手軽にアレンジしました。野菜をたっぷり食べられるのもこのメニューのいいところ。鮭にはすでに火が通っているので、野菜に火が通ればすぐに食べられる時短メニューでもあります」
【材料(2人分)】
鮭の水煮缶(180g)…1缶
キャベツ…1/4個
玉ねぎ…1/4個
にんじん…1/4本
ブロッコリー…80g
ホールコーン缶…大さじ3
みそ…大さじ2
みりん…大さじ1
バター…20g
植物油…小さじ1
一味唐辛子…少量
●作り方
【1】 キャベツはざく切り、玉ねぎはたてに薄切り、にんじんは短冊切りにし、ブロッコリーは小房に分ける。
【2】 フライパンに油を熱し、1とコーンを炒める。汁気を切った鮭を加え、みそとみりんを混ぜて回しかける。
【3】 バターを加えて蓋をし、弱火で5分間蒸し焼きにする。器に盛り、一味唐辛子を振る。
トマトと鮭の和風炊き込みご飯
「トマトの赤い色素はリコピン、鮭の赤い色素はアスタキサンチンという成分で、どちらも強力な抗酸化作用があり、体がサビて(酸化して)、老化するのを抑えてくれます。とくに脳は酸化のダメージを受けやすいと言われているので、抗酸化成分を多く含んだ鮭やトマトを積極的に摂りたいですね」
【材料(4〜5人分)】
米…2合
水…150ml
鮭の水煮缶(180g)…1缶
まいたけ…1パック
トマト水煮缶(カット)…200g
しょうゆ…大さじ2
みりん…大さじ1
バター…10g
小ねぎ(小口切り)…大さじ2
《作り方》
【1】 まいたけはほぐす。米は洗って水気を切り、炊飯釜に入れる。水、トマト、しょうゆ、みりんを加えてざっと混ぜる。
【2】1にまいたけ、ほぐした鮭(缶汁ごと)、バターを加えてごはんを炊く。
【3】 さっくりと混ぜて器に盛り、小ねぎを散らす。
教えてくれた人
舘野真知子/料理研究家・管理栄養士。栃木で8代続く専業農家に生まれる。 管理栄養士として病院に勤務後、2001年アイルランドに料理留学。帰国後はフードコーディネーター、レストランの初代シェフを務め、現在は「発酵」をキーワードに食の魅力を国内外に伝えるため、多くのメディアで活躍。著書は「きちんとおいしく作れる漬け物」(成美堂出版)、「料理用あま酒、はじめました」(光文社)など多数。
料理写真/三佐和隆士 取材・文/市原淳子
《書籍データ》
『認知症予防! 脳がよみがえる「水煮缶」レシピ』(佐古田三郎・舘野真知子共著/PHP研究所) いま大注目のヘルシー食材・水煮缶と認知症予防に効果が期待できる食材を使ったメニューで、カンタンおいしく認知症を予防! 大きな文字で読みやすいのもポイント。ごはんやめん、主菜、副菜、作り置きメニューなど全70品を紹介。
価格:1300円+税