兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第183回 紙袋から染み出た謎の液体】
若年性認知症の症状が進行する兄の行動は、あまりに予想外で不可解なため、いつも妹のツガエマナミコさんを驚かせ、困惑させます。病気のせいだとわかっていも、腹が立ってしまう。そしてその怒りを兄に直接ぶつけることもできず、どんどんストレスが溜まるマナミコさんなのですが…。

「嫌がらせですか?恨みでも?」
先日、わたくしの部屋のゴミ入れ(ショップの紙製手提げ袋を利用しています)に少量の液体が入っているのを発見し、深夜にメラメラと怒りが燃え上がったツガエでございます。
仕事で外出し、夕方お弁当を買って戻ってきた日でございました。それを発見したのは、あとは寝るだけとなった深夜です。ゴミ入れ用の紙製手提げ袋から得体の知れない液体が染み出ているではありませんか。お尿さまの匂いはしなかったのでたぶんお茶だったのだと思いますが、兄がわたくしの部屋に入って、コップに入ったお茶をわざわざ袋に流し入れている姿を想像してゾッといたしました。紙袋の近辺には資料として保存してあるほんの山があるのでなおのこと、水分厳禁区域での狼藉に怒り心頭してしまったのです。
紙袋を捨て、床に染み出た液体をぬぐい、その夜は「まったく、どうしてこんなことするの? 嫌がらせですか? 何か恨みでも?」と声を殺して叫び続けておりま