兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第170回 傘が開けない】
ライターのツガエマナミコさんが同居する兄は若年性認知症を患っています。病状が進行する中、マナミコさんのサポートも多岐にわたってきました。排泄のトラブル処理はもちろん大変ですが、病院の付き添い、デイケアの送り迎え、そして、スーパーへの買い出しなど、兄と一緒のお出かけにもひと苦労あるようです。

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「はぁ?わざとですか?」と言いたい気持ち…
兄と一緒にお買い物に行きますと、いろいろ大変でございます。
入り口で手指を消毒することをまったく覚えてくれませんし、カゴを持ってくれるのはありがたいのですが、果物などの商品の上にカゴが当たっていても気づかないですし、すぐに「重いな」と弱音を吐きますし、レジが終わってマイバッグに入れる際には、カゴの一番上にあるパンなどから入れてしまうのでとても任せられません。
「硬くて重いものから入れてね」と言うとバナナを持って「これ?」と言ったりするので「違うやろー!」とイラっといたします。それが毎回にもなると、何を言うのも嫌になり、全部わたくしがやってしまうほうがはるかに労力もストレスも軽減できると知りました。
雨の日ともなると、スーパーの入り口にある傘袋の装着機も、帰りに袋を外すこともわたくしの仕事。モタモタしていると