更年期に気になる口臭の原因と口臭を防ぐトレーニング&ケアグッズ7選
長引くコロナ禍。自粛の連続でストレスはたまる一方。そのストレスが原因で、体臭や口臭がきつくなることも。マスクを外せる時が来る前に、更年期とも関係があるという口臭対策について、専門医が解説します。
更年期で唾液が減るとにおう
朝、起きたばかりのときは誰でも口がにおうもの。これは、自浄作用がある唾液の分泌量が寝ている間に減って、口腔内の殺菌力が低下し、においのもとになる雑菌が増えるため。口や喉が渇いたときや空腹時、緊張したときなども、唾液の分泌量は減るので口臭が発生しやすくなるという。
「そもそも口臭は、吐く息に乗って放出されるガス。健康であっても飲食の嗜好や生活習慣、体調の変化に応じて発生します。主な原因は口腔内や鼻腔内に常在する菌や病原菌ですが、ほかにも、臓器にある老廃物、臓器の疾患に由来する代謝産物などもあげられます」
とは、歯科医師の本田俊一さんだ(「」内以下同)。
唾液には、口腔内の食べかすや菌を流してくれる作用と抗菌作用があるので、唾液がきちんと分泌されていれば、口臭は発生しにくい。
「ただし、更年期の女性は、女性ホルモンの影響により自律神経が乱れ、唾液分泌量が若い頃の半分になるため、口臭が発生しやすくなります」
唾液の分泌を促すセルフケアが重要に
唾液の分泌量を簡単に増やすには、ガムを活用するのがおすすめだという。
「ガムはかまずとも、舌の上に置いておくだけでもOK。話すときは、上の奥歯と頰の間に挟んでおきます。これだけで、唾液を出す耳下腺が刺激され、唾液が出やすくなります」
ガムは、キシリトールが50%以上配合されており、糖類がゼロ、さらに日本歯科医師会推薦のものがおすすめだ。また、舌や口の周りの筋肉を動かすことも、唾液の分泌を促すことにつながるので、口臭を防ぐ・唾液を出すトレーニングに挑戦してみよう。
口臭を防ぐ舌のトレーニング
●舌を縦縦横横に動かす「舌運動」
顔をやや上に向け、口を3cmくらい開けたまま、舌を上前歯の裏→下前歯の裏→下右奥歯→下左奥歯の順で、「縦・縦・横・横」とリズミカルに動かす。これを3分続ける。
●唇の両端を引っ張る「くいしばり運動」
「イー」と、唇の両端を思い切り横に引っ張るようにくいしばる。首に筋が浮き出るくらい力強く行うこと。10秒ほどくいしばったら、ゆるめる。これを3分繰り返す。
●口をとがらせる「ひょっとこ運動」
鏡を見ながら、口をとがらせる。そのまま上唇と下唇を閉じた状態で円を描くように動かす。ひょっとこのような顔になるイメージ。鏡でチェックしながら3分続ける。
唾液の流れをよくするスマイル法
【1】
口を少し開けて円を描くように舌を2~3回まわす
【2】
口をとがらせて緊張状態を作る
【3】
「ニッ」と笑顔を作りつつ口の中で舌を上下に動かす
※【1】~【3】を3~4回繰り返す。