介護・医療現場で愛用者続出!身につけるメモ『wemo(ウェモ)』が大ヒット
リストバンドタイプのメモ帳が好評の『wemo』シリーズが、ノートパソコンやスマートフォンに貼り付けて使用できるパッドタイプ、スマホケースがまるごとメモ帳になるケースタイプを相次いで発売した。
ボールペンで書いて指や消しゴムで消せる商品はどのようにして生まれたのだろうか?
医療現場で活躍する“身につけるメモ”
コスモテックは、工業用の粘着テープなどを開発する「機能性フィルム」のメーカーだ。看護師など医療に携わる人が手の甲にボールペンでメモをしている様子を見た開発担当者が、「ウェアラブル(身につける)メモを作れないか」と考えたのがこの商品の始まりだった。
当初着目したのは、同社の定番商品であるタトゥーや傷痕などを隠すカバーシールだった。この商品は、シールを貼っていることを気づかれないくらいの肌なじみのよさが特長だ。これを手の甲などに貼り付けてメモ帳の台紙にするという案がまず検討された。
しかし、カバーシールには、一度貼り付けると10日は剥がれないという面もあった。そんななか浮上したのが、リストバンド型のおもちゃだった。手首などに軽く当てると、素材が丸まって巻き付く―この素材と機能が商品イメージと合致し、バンドタイプの『wemo』が誕生した。
油性ペンも消しゴムや指で軽くこすれば消える
『wemo』は、メモをする面に特殊なコーティングがしてあり、油性ボールペンで書いた文字を、消しゴムや指で強くこすると消すことができる。と同時に、触れただけではメモが消えない工夫がされているのだが、このバランスを調整するのが大仕事だった。
書き心地のよさと消しやすさを両立するため、あらゆるボールペンで実験を重ねた。そのかいあって、2017年11月に発売後、SNSを中心に話題が広がり、2018年の日本文具大賞では機能部門優秀賞を受賞した。当初の売上目標だった1万本はわずか3か月で達成し、1年で10万本、現在は15万本を売り上げている。
あらゆる“メモ”をする現場で需要が
売り上げが伸びたのは、当初想定していた医療現場だけにとどまらず、あらゆる“現場作業”を仕事とする人に受け入れられたからだ。例えば、養護学校や介護施設、消防署、配送業、農家、マラソンランナーなど挙げればキリがない。つまり、日頃メモを取る習慣がある職業の人の大部分に需要があったということだ。
さらには、記憶面でやや難があるADHD患者やその家族にも広まった。メモをしたこと自体を忘れてしまいがちなADHD患者にとって、目につきやすい場所にメモがあれば、書いたことを忘れずに済む。また、例えば小学生などの子供の場合、患者本人のみならず、学校の先生などがそこに書いてある保護者からのメモを確認しやすいという利点もある。
スマホなどに貼れるパッドタイプやケースタイプも登場
同社は、ユーザーのニーズにさらに応えるため、ノートパソコンやスマ-トフォン、タブレット端末に貼ることができるパッドタイプを今年1月に発売。続けて、今年5月にはスマホのケースタイプも発売。書いて消せるメモが、日本中の働く人々をサポートしている。
データ
『wemo(ウェモ)』コスモテック
消せるメモ帳としてのパフォーマンスを最大限に発揮するため、筆記具はZEBRA社ジムノック0.7mm芯を推奨している。パッドタイプ。カラーはブルー、ピンク、ライトグレー、ダークグレーの全4色。864円~。コスモテック:042・526・1416
※女性セブン2019年6月27日号