兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし「第67回 今日もつれづれなるままに」
一緒に暮らす60代の兄は若年性認知症。その現実を受け入れ、日々サポートを続けるライターのツガエマナミコさんだが、毎日顔をつきあわせていると、実の兄だけがゆえに余計にイライラしたり、溜息がでたり…。その複雑な心境をありのままに綴ります。
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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ベランダにスリッパで出る案件
デスクで仕事をしていると、目の端に気配がするので顔を向けると少し開けたふすまの間からニッコリ笑って手を振る兄と目が合ったりいたします。料理をしていても急に振り向いてニッコリされます。わたくしが買い物に出かければベランダで口笛を吹き、見上げると兄が手を振っている。帰ってくれば玄関のドアを開けて待っている…こんな状態を楽しく思えるのは、恋愛真っただ中のバカップルだけでございましょう。実の兄、しかも61歳の初老のおっさんがこの感じで同居しているのは決して小気味いいものではございません。監視されている感が半端なく、近頃ますます兄を見ないよ