《上皇陛下92歳に》美智子さまと続ける健康的なライフスタイル 朝は一冊の本を交互に音読、庭での散策はリハビリにも役立つ
2025年12月23日、92歳の誕生日を迎えられ、歴代天皇の中で最高齢を更新された上皇陛下。その隣には、いつも上皇后美智子さまが寄り添われている。おふたりは健康を意識したライフスタイルを長年続けてこられた。
新聞やテレビニュースで社会の動きを確認
文章を読むことで認知機能の維持や向上につながるといわれている。昨年の上皇さまの誕生日に、宮内庁は次のように公表している。
《御所では、新聞に目を通され、お食事時のテレビニュースや侍従とのお話等を通して社会の出来事に触れていらっしゃいます》(2024年12月・宮内庁HPに掲載「上皇陛下のご近況について」より)
ニュースを見ることで新しい情報をインプットし、侍従との会話でアウトプットするという行為は年を重ねても若々しくいるために役立っていると思われる。
また、美智子さまも《誤嚥を防ぐため会話をお控えになるお食事時にはテレビニュースをご覧になって、国内外の動向に目を留められています》(2025年10月・宮内庁HPに掲載「上皇后陛下のご近況について」より)とあり、社会の動きなどに目を向けながら情報を日々得られているようだ。
音読は嚥下機能のトレーニングに有効
食事中の会話は控えられているという上皇ご夫妻。嚥下機能が低下している高齢者の場合、食事中に会話すると食べ物や飲み物が誤って気管に入りやすく、肺炎などを引き起こす可能性があるといわれる。
上皇ご夫妻の日課のひとつとして、朝の読書があり、音読をされている。
《両陛下は、平成の早い時期から、ご朝食後お忙しいご日程が始まる前の短時間、お二人ご一緒に一冊の本を交互に音読されることを習慣とされてきましたが、今もお続けになっています》(令和元年12月・宮内庁HPに掲載「上皇陛下のご近況について」より)
音読は脳を活性化させる効果が期待できるほか、嚥下機能を鍛えるトレーニングとしても有効だといわれている。
約2か月前の美智子さまの誕生日に公表された「ご近況」でも音読を続けられていることが明らかになっている。
日課の散策はリハビリとしても
また、庭を散策することもご夫妻のライフワークとして知られている。
美智子さまは2024年10月に右大腿骨の上部を骨折された際、退院後にリハビリに取り組まれた。リハビリを兼ねた散策をされ、上皇さまと共に朝はお住まいの仙洞御所を、夕方は赤坂御用地内を歩かれたという。
その成果もあってか、2025年1月2日に行われた新年一般参賀では杖を使用せず、ゆっくりと歩かれて登場された。
2025年10月の時点でも、赤坂御用地内の散策は、休憩をはさみながら続けられているという。
病気・けがの際には夫婦で支え合う
骨折の際、上皇さまは美智子さまに寄り添われたが、それは立場が入れ替わったときでも変わらない。
これまで狭心症や右心不全、無症候性心筋虚血、上室性不整脈など、複数の心臓疾患と向き合ってこられた上皇さま。今年の5月、上皇さまが東大病院に入院された際、美智子さまは病院に付き添われるだけでなく、その後も毎日病院に通うなど献身的に支えてこられた。
常に二人で健康と向き合い、日々の習慣に取り組まれてきたご夫妻。その姿勢にこそ、年を重ねても元気でいるための秘訣かもしれない。長年続けられているこうしたライフワークは、多くの高齢夫婦にとって参考になりそうだ。
● 《上室性不整脈が判明》上皇さまの退院に付き添われた美智子さま 年を重ねてもいつまでも寄り添い合う“夫婦の絆”
● 《2025年も寄り添いながら》上皇ご夫妻の仲むつまじいお姿 お出かけ時は「手つなぎ」、美智子さまのリハビリを上皇さまが見守られることも
