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2024.10.17 06:00
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兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第272回 老いを感じます】
兄が特別養護老人ホームに入所して2か月近く経ち、一人での暮らしに慣れてきたツガエマナミコさん。一人になってみて改めて気づいたこと、その心境を綴ってもらいました。

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笑えないボケ
朝、パンを焼こうと思って電子レンジの扉を開けると、ラップにくるまった冷凍ごはんが常温になって鎮座しておりました。(我が家のレンジはトースターも兼ね備えております)
そうです、夜食べようと思っていたのにおかずだけ食べて、ご飯を忘れたのでございます。そこで「これはお昼に食べるか」とラップのご飯を冷蔵庫に入れ、パンを焼きはじめました。「その間に洗濯機を回そう」などと考えたのが運の尽き。洗濯機を回したら、流れでパソコンに向かって仕事をしてしまい、気づくとお昼。「あ~あ、もうお昼ご飯か」と思って電子レンジを開けると、朝のトーストが入っていて二度ビックリした本日。「食べてなかったんかいっ」と気づく始末で、近頃のボケ加速度に笑えなかったツガエでございます。
世間では80代の一人暮らし女性が詐欺に遭うことが多いようでございます。最近まで「なんで騙されちゃうんだろう」「認知症なの?」と理解できなかったのですが、家で