「嘘をつくときは右上を見る」「競争心が強い人は早口」会話中の態度でわかる心理状態【心理学者監修】
職場や学校など、さまざまな場所で「はじめまして」が増える春。どんな人なのか、初対面ではわからないもの。でも実は、見た目やしぐさだけで、本心を見抜ける方法があるという。新しい出会いが増えるこの春に、ぜひ試してみませんか?
会話中のしぐさや行動には、無意識のうちに心理状態が表れると、心理学者の浮谷秀一さんは話す。特に目線や手の動きに注目してみよう!
教えてくれた人
■心理学者 浮谷秀一さん/東京富士大学特任教授。専門は学習心理、パーソナリティ心理、感情心理、社会心理。著書に『「人間関係の心理学」すぐに使える!人づきあい改善のポイント』(メイツユニバーサルコンテンツ)など。
■心理カウンセラー 石原加受子さん/「自己中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表。『心理学でわかる 女子の人間関係・感情辞典』(朝日新聞出版)監修のほか、著書多数。
言葉で伝えられる情報はわずか35%
私たちはコミュニケーションをとるとき、相手の発した言葉だけでなく、表情やしぐさなどからも気持ちや感情を読み取って会話している。
「この言葉以外の伝達方法のことを、ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)といいます」
と、浮谷さんは話す(「」内、以下同)。ノンバーバルコミュニケーションには主に、手の動きやアイコンタクト、声の大きさやトーン、話すスピードなどがある。
非言語コミュニケーション研究の第一人者であるアメリカの人類学者、レイ・L・バードウィステルの調査によると、人との対話において言葉で伝えられるのは全体の35%に過ぎず、残りの65%は、このノンバーバルコミュニケーションにより伝達されているという。
「たとえば、クレームが来た場合、対面と電話とでは対面での方がスムーズに解決することがわかっています。対面だと相手の表情や態度などが見えるので、謝意や反省の色などが伝わりやすいのです」
ノンバーバルコミュニケーションには、性格やいまの心理状態なども表れるという。
「人前で話すとき、声が高くなる人がいます。これは緊張しているサイン。無意識のうちにのどに力が入るので、声が高くなるんです。このように、視覚や聴覚情報から、相手の心理状態を読めるんです」
どんなしぐさがどんな意味を表すのか、下記に詳述しているので、ぜひ役立ててほしい。
初対面の人との会話では、相手を観察することが大切だとわかったが、逆に話を聞く側はどんな点に気をつければよいのだろうか。
「無理に話そうとせず、相手の話にタイミングよくうなずくことが大切です。うなずきや相づちは、あなたの話を聞いている、あなたを受け入れていますという意思表示になるからです。話の区切れでタイミングよくうなずいたり、“そうなんだ”“それで?”などの合いの手を入れると、相手も話しやすく、会話が盛り上がります」
初対面の人への話のネタとしては、その日の天気や最近のニュースなど、誰もがわかる共通の話題がおすすめだ。
会話中のしぐさや行動でわかる心理状態8選
会話中のしぐさや行動には無意識のうちに心理状態があらわれるという。絵目線や手の動きに注目してみよう。
話し方
競争心が強い人は早口になりがち
会話中の手の動き
手を隠すのは警戒心の表れ
笑い方
口を隠して笑う人は秘密主義者
つま先の向き
関心の有無がわかる
視線の向き
嘘をつくときは右上を見る
腕組み
二の腕を掴むのは不安の表れ
自己タッチ
毛先いじりは退屈の証拠
座席の位置
座る位置で意気込みがバレる!?
女性同士ならではの上手な人づきあいとは…
気遣いはほどほどに。
「大切なのは自分の軸と程よい距離感」
初対面の人ともうまくやりたい──。そこで大切なのが、相手の顔やしぐさを観察すること。しかし、
「女性は、コミュニケーションの場において、他者の言動ばかりを見て、自分の感情は後回しにしがち」
と言うのは、心理カウンセラーの石原加受子さんだ。
「感情を抑えてばかりでは不満が募ります。がまんをしすぎず人ともうまくつきあうには、何事も自分を軸に考えるようにすることが大切。どうしたいのか、日頃から自分の感情に向き合い、気持ちを正直に伝えるようにしましょう」(石原さん・以下同)
程よい距離を保つこともポイント。
「何でも打ち明けて共有するのが信頼の証ではありません。相手と自分、それぞれの不可侵領域を守ることも必要。いやなことはいやと言っていいんです」
女性同士は気を使いすぎたり、距離感があいまいになったりしがちなので、心にとめておきたい。
取材・文/鳥居優美 イラスト/藤井昌子
※女性セブン2024年3月21日号
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