免疫力を上げる!毎日の生活に取り入れる「10の“ちょい足し”術」
免疫とは、体に侵入しようとする細菌やウイルスなどを退治し、体を守る働きのこと。
「免疫力は、毎日の生活でのちょっとした心がけで高められます。そのひとつが体を温めること。42℃以上になるとがん細胞が死滅し、正常な細胞は活性化します。逆に、体が冷えると免疫力が下がり病気になりやすくなります。ですから体を温めるだけで免疫力アップにつながるのです。また冬は、ウイルスや細菌に感染しやすくなりますが、ちょっとしたコツで感染を防げて、免疫をサポートできます」(芝大門 いまずクリニック院長・今津嘉宏さん)
さらに、免疫を高める食材も。「毎日の食事に取り入れることで免疫を強化できます」と語るのは、管理栄養士の金丸絵里香さん。
いつもの習慣をちょっと変えるだけ!毎日の生活に“ちょい足し”する簡単なワザをご紹介!さっそく実行して、風邪知らずになりましょう!
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免疫力を底上げする「体の温め術」
●ワザ1:朝イチの白湯で体温を一気に上げる
「朝は1日の中で一番体温が低く、免疫力が最も低め。まず体温を上げるために、起きたら白湯を飲みましょう。体温より高めの白湯を飲むと、体の内側から温まります」 (今津さん・以下同)
●ワザ2:決まった時間に起きて 体内時計を整える
「体内時計に沿った生活をすると、自律神経が整い、免疫力がアップ。体温変動も整います。ですから休日も寝坊せず、毎日決まった時間に起きるのが理想的。起きたら朝日を浴びると、体内時計が整い、睡眠の質も上がります」
●ワザ3:爪もみで体の末端から 効率よく血行アップ
「体が素早く温まるのが爪もみ。爪の生え際周辺にはツボがあり、刺激すると全身の血行が促進されます。爪の生え際を左右から指でつまみ、つまんだままひねって周辺全体を刺激します」
●ワザ4:野菜は色が濃いもの、 肉は赤いものを選ぶ
「緑や黄色など、色が濃い野菜は体を温め、体をサビつかせる活性酸素を抑える抗酸化成分も豊富。肉なら牛肉の赤身や羊肉など、濃い赤色の肉が体を温めます」
●ワザ:腸の血流をよくして 免疫細胞を活性化
「腸は、免疫細胞の約7割が集まっている最大の免疫器官。腸の血流をよくすると、腸粘膜の状態がよくなり免疫力も上がります。お腹を湯たんぽで温めるなどして、腸を冷えから守りましょう」
●ワザ6:天然素材の下着で汗をコントロール
「近年人気の保温機能が高い化繊の下着は、温め効果が高いぶん、汗をかきやすい傾向が。化繊はムレやすく、時間がたつと体が冷えがち。綿や絹、ウールなど天然素材のほうが、汗冷えしません」
●ワザ7:時間がないときは 効率よく温まる 湯船シャワー
「湯船につかる時間がないときは“湯船シャワー”を。湯船に栓をし、その中でシャワーを浴びて頭や体を洗うと、お湯がたまって足浴効果が得られ、温め効果アップ」
●ワザ8:筋力をつけて 冷えない体づくり
「筋肉は体温を生み出す器官。筋肉が多いと冷えにくいので筋肉をつけましょう。ただしきつい運動は必要なく、片足立ちやへそへこましで十分。どこでもできるのでこまめに実践を」
・片足立ち
片足で立ち、1分間キープ。両足とも行います。最初はぐらついても次第に筋力がつき、できるようになります。
・へそへこまし
おへそをギューッと内側にへこませて、1分間キープ。手をお腹にあてると意識しやすくなります。徐々に時間を延ばしていきましょう。
●ワザ9:仕事の合間に 深呼吸をして血流UP
「仕事中は自律神経のうちの交感神経が優位になり血管が収縮して体が冷えるので、ときどきゆっくり深呼吸を。副交感神経が優位になり末端まで血流がよくなります」
●ワザ10:毛布は かけ布団の上に かけるのが正解
「毛布はかけ布団の上にかけたほうが温まります。特に羽毛布団は体温を感知して膨らみ保温性を高める性質があるので、毛布を上にかけたほうが、熱が逃げません」
教えてくれた人
今津嘉宏さん /西洋医学に漢方なども取り入れて診療。著書は『病気が逃げ出す上体温のすすめ』(ワニブックス)など。
イラスト/中村奈々子 撮影/阿部健太郎
※女性セブン2019年2月28日号