それ、認知症かも? 家族ならではの「認知症4つの見極め方」
東京―盛岡の遠距離で、認知症の母の介護を続けながら、その記録を介護ブログで公開している工藤広伸さんが、息子の視点で“気づいた”“学んだ”数々の「介護心得」を紹介するシリーズの第1回は、家族の認知症、その見極め方。医者や専門家目線ではない、息子の実体験にもとづく介護サバイバル術を伝授してもらう。
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本人のプライドを傷つけないことが大切
8月は、お盆の季節。
実家の両親や祖父母に会うのは、正月以来という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
久々に会って話してみると、同じことを何度も言ったり、話のつじつまが合わないこともあるかもしれません。
「あれ?認知症?」
そう感じたとしても、ご本人を問いただしてはいけません。一番大切なのは、家族は認知症の兆候を感じていても、ご本人は全く認知症だという自覚がないということです。明らかに言動がおかしいと思い、指摘したところで「いったい、この人は何を言っているのだろう?」そう思われてしまいます。
また認知症は早期発見が大切だということで、すぐに病院へ連れて行こうとしても、ご本人は認知症だと思っていないわけですから、「なぜ、わたしを病院へ連れて行こうとするのか?」そう考えます。母のときは、市の無料健康診断があるというウソをついて、病院へ連れて行きました。
今回は、病院に連れていく前段階で、ご本人のプライドを傷つけないような認知症の見極め方、4つをご紹介します。
「日付が分からなくなった」、「固有名詞ではなく、あれ、それなどの代名詞が増える」といった、一般的な見極めではない、わたしが見つけた少し変わった方法です。