今やるべき!秋のエアコン掃除3ステップ「送風運転でカビ予防」家事アドバイザーが解説
猛暑や在宅勤務などで夏の間フル稼働したエアコン。家事・節約アドバイザーの矢野きくのさんによると、シーズンの終わりにしっかりお手入れすることが大切だという。暑さが落ち着いた9月にやっておくべきエアコン掃除3つのステップを写真付きで解説します。
秋のエアコン掃除で大切な「送風」ほか3ステップ
全国的に猛暑日が多かった今年の夏。9月もまだまだエアコンの冷房を使う日もありそうですが、「もうこれ以上、冷房を使う日がない」という時期になったら、そのまま終わりにせず、必ずやっておくべき掃除のポイントがあります。その掃除をやるかやらないかで、エアコン内のカビの発生を大きく左右します。
また、フィルターの目詰まりによって冷房効率が下がったり、消費電力が余計にかかったりして、電気代高騰の原因にもなりかねません。
夏場にフル稼働したエアコンは、シーズンの終わりにしっかりお手入れや掃除をすることが大切です。次のシーズンに快適に使うためにも、やっておくべきエアコン掃除の仕方についてご紹介します。
STEP1.冷房シーズンが終わったら必ず送風運転を
エアコンの機種によっては、日々、冷房を切ったあとに数分「送風」運転をしてくれるものもありますが、使っているエアコンがそうでないならば、冷房シーズンが終わったら必ず半日ほど送風運転をしましょう。
冷房機能を使っているとき、エアコンの室外機の横から水が出ているのを見たことがある人も多いでしょう。冷房というのは室内の空気中の水分を取って温度を下げるという働きをしているので、内部は結露したように水気があります。その水分をそのままにして放置してしまうとカビの原因にもなるのです。
そのため、シーズン終わりには送風をかけてエアコン内部の水気を飛ばし乾燥させる必要があるのです。乾燥というと「ドライ」運転を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、ドライも基本的には冷房と同じ働きをして空気中の水分を取っているので、エアコン内部に水が発生してしまうのです。「ドライ」ではなく「送風」運転を選びましょう。
STEP2.エアコン本体の上を掃除する
エアコンの掃除の中でも忘れられがちですが、エアコンの上部には室内の空気を取り込むための口が開いています。ハタキなどで大まかなホコリを落としてから、可能であれば脚立などを使い拭き掃除までして、ホコリをしっかり取っておくのが理想的です。
STEP3.フィルターの掃除は洗剤でしっかりと
シーズン中もフィルター掃除はしていたという人も多いと思いますが、シーズン終わりには徹底的に汚れを落とし、清潔な状態にしておく必要があります。
まずはエアコン本体手前の扉を上げ、フィルターを取り出します。もしもシーズン中に掃除をしておらず、ホコリがびっしり張り付いている場合は、掃除機などでホコリを落としましょう。
次に洗剤を使って洗います。使うのは洗濯用の中性洗剤や食器洗い用の洗剤でも構いません。バケツに洗剤を水で20倍くらいに薄めた液を作り、フィルターを10分ほどつけ置きします。その後に、使い古した歯ブラシなどを使い、隅々まで洗ってください。
汚れが落ちたら、水ですすぎをします。洗剤を残さないようにするために、数回新しい水に換えてすすぐようにしましょう。
その後はフィルターをしっかりと乾燥させるため、日陰で風通しのいい場所に干します。しっかりと乾燥したことを確認してから、フィルターをエアコンに戻してください。
ここまでキレイにしておけば、数か月使わない間にカビが生えてしまうということも防げます。面倒かなと思っても、次にエアコンを使うときに衛生的な状態で使えるようにするために、冷房のシーズン終わりにはしっかりとメンテナンスをしてあげましょう。
執筆
家事・節約アドバイザー・矢野きくのさん
家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK『ごごナマ』準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムの執筆経験も。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書『シンプルライフの節約リスト』、『「節電女子」の野菜レシピ!』など。https://yanokikuno.jp/
●高齢者が安心・安全に使えるキッチン収納3つのポイント「包丁差しは見直すべき」|矢野きくのさん