猫が母になつきません 第499話「2ひき」
最近のさびは隊長の《鼻チュー》を受け入れ、時には顔をやさしく舐めてやることさえあります。朝イチで私になでられるのは絶対に自分であるということは変わりませんが、隊長が「おはよーっ」とやって来たらさびはベッドから降りて場所を譲ってやります。
リビングで一緒に過ごす時間も増えてきて、隊長がやたらと伸びるのをさびはスンとした顔で見ています。隊長はさびに遊んでほしいのでちょっかいを出してよく怒られています。怒られるまでやる確信犯です。夜ごはんの片付けの後でひもがついたネズミのおもちゃで遊ぶのが日課で、隊長はそれをとても楽しみにしています。私が食器を洗い終えるのを今か今かと待ち構えています。さびはもうずっと前からおもちゃで遊ぶことはなくなっていました。なので私が操るねずみを隊長が飛び回って必死で追いかけるのを寝転んでただ見ているだけでしたが、最近はたまに参加するようになって13歳とは思えないすばやい動きを見せてくれています。
もう大丈夫そうだな。隊長をひきとることになっていた友人も「さびがリラックスできているなら」と言ってくれて、隊長は正式にうちの子になりました。今さらって感じではありますが。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。
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