猫が母になつきません 第494話「さとがえり(1)」
ぐれの飼い主の友人からお母様と親戚のおうちへ行くので数日ぐれを預かってほしいと頼まれました。もちろんもちろん、どうぞどうぞ。とは言ったものの3ヶ月半ぶりに会ったら隊長やさびはどんな反応をするのだろう? 楽しみな反面、少しだけ不安もありました。
猫は兄弟であっても一度離ればなれになったら兄弟だと認識できなくなってしまうそうです。いっしょに過ごしていた頃はお互いをグルーミングしてにおいを付け合っていますが、離ればなれになるとお互いのにおいがなくなるので兄弟だと認識できなくなってしまうのだろうということです。とはいえ、3ヶ月半で忘れてしまうというのも考えにくい…ぐれの記憶力に期待するしかありません。預かりは4泊5日。友人とお母様が出発する前日に車で迎えに行きました。ひさしぶりに見るぐれはなんだかしゅっとしている。換毛期で冬毛がだいぶ抜け落ちて、夏仕様になったせいのようです。さびも冬と夏ではだいぶ見た目が変わります。一方、隊長は抜け毛が少ないタイプのようであまり変化がありません。
警戒するぐれをおやつで呼び寄せ、友人がぐれを抱っこしている間に私が洗濯ネットをかぶせて捕獲。キャリーバッグにすんなり入ってくれる猫というのはなかなかいません。とにかく猫は察しがいい。なんなんでしょう、あれは。キャリーバッグのなかでニャーニャー不満の声をあげるぐれとぐれのごはん、トイレ、おもちゃを預かって我が家に出発。動物病院に行く時など何度も乗ったことがある車、「あれ、なんかこの感じ前にもあったかも」と思っているかはわかりませんが、車内でのぐれはとても静かでした。
家に着いて、洗濯ネットを開けるとぐれは固まってまわりをきょろきょろ見ている。最初に出迎えたのはさび。4泊5日どきどき里帰りのはじまりです。
つづく。
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作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。
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