1分で劇的!しわ消しメソッド5選「おでこ、ほうれい線、マリオネットラインに!」
加齢とともに記憶力や体力はどんどん失われていくのに、至るところにしわは生まれしっかりと刻まれていく。「年だからしかたがない」といつしか抗うことも面倒になりがちだが、ちょっと待って。たった1分で魔法がかかるメソッドがあるんです!
プロが教える「簡単しわ伸ばしメソッド」6選
新型コロナウイルスが5類に移行して1か月あまり。本格的な気温上昇とともに、マスクを外す人が急増している。そこで気になるのが、いままで隠れていた口まわりや頰のしわ。
都内に住む60代の主婦がため息をつく。
「まだまだ安心できないとマスクをしていましたが、ここ最近の暑さでいよいよ脱マスクに。その矢先、友人と近所でばったり会ったんですが、2年半ぶりに見た友人のしわがすごく目についてしまって…。私もきっと同じように見られていると思うと、ずっとマスクをしておいた方がいいのかもと思ってしまいます」
加齢とともに肌の水分量や皮脂量が低下。肌が乾燥してバリア機能が弱くなることが、しわを発生させ、定着しやすくしている。しわ改善のための美容液やクリーム、マッサージなどはさまざまあるが、工程や手順が多いものはどれもなかなか続かない。
そこでおすすめなのが、「1分でできる」超簡単しわ伸ばしメソッド。
メイクアップアーティストで『いくつになってもキレイになれる』などの著書があり、数々の芸能人のメイクも担当するレイナさんが言う。
「年を重ねるにつれて気になってくるのが、おでこのしわ、ほうれい線、マリオネットラインの3つ。美容クリニックでボトックスを打つ人もいますが、効果は限定的で時間が経てばまた元に戻ってしまいます。道具もお金もかからないマッサージは、1日1回、1分間行うだけでも効果的です」
レイナさん自身、35才を過ぎたあたりからおでこのしわが気になり始めたが、マッサージで撃退し、毎日続けることでしわのない肌を保っているという。たしかにレイナさんには口角や目尻にはしわひとつない。
まず行ってほしいのは、おでこのしわ消しに効果的な「頭皮マッサージ」(イラスト【1】【2】)。
【1】頭頂部を刺激『頭皮マッサージ』
両手を軽く開いて、指の腹で頭全体を頭頂部に向かって下から上へもみ上げる。
【2】目のツボを押す『頭皮マッサージ』
こめかみの生え際が角張っている部分に人差し指と中指の腹をあて、円を描くように圧をかけて、上に引っ張りながらほぐす。
「頭皮と顔は1枚の皮でつながっているので、硬くこわばった頭皮をほぐしてあげることがしわやたるみの改善につながります。おでこを引き上げるようにマッサージすることで、顔全体のリフトアップ効果も期待できます」(レイナさん・以下同)
ほうれい線や口角から下に伸びるマリオネットラインに効くのは、フェイスラインの「リフトアップマッサージ」(イラスト【3】【4】)。
【3】マリオネットライン解消『リフトアップ』
両手をグーにして、第1関節と第2関節の間の部分をあごにV字になるようにあてて、頭の重さで圧をかけながら耳の前まで引き上げる。
【4】ほうれい線解消『リフトアップ』
親指の側面をあごの下にあて、人差し指の側面をほうれい線に沿わせる。そのまま手を耳の前まで押し上げるようにスライド。
「ほうれい線の引き上げは、頰についたお肉をギュッと流すイメージで行えば、たるみ解消にもなります。マリオネットライン対策のマッサージは頭をやや下げて重さで手に圧をかけながらやってみてください」
頭皮マッサージ、リフトアップマッサージの両方に共通する注意点は、「息を止めない」ことと「鏡を見る」こと。
「息を止めてしまうと筋肉が固まってしまいうまくほぐれません。息を吐くことによって筋肉がゆるむので、吐きながら圧をかけるのがコツです。また、“ながらトレーニング”は効果が得づらいので、鏡を見て集中して行いましょう」
加齢画像研究所所長で『名医が教える最新1分美顔術』著者の奥田逸子さんは、両手をグーにして顔にあてて行う「リガメント(靱帯)ほぐし」を推奨する。
「拳を頰に押しあてたまま、頰骨をグッと上げるイメージで動かして筋肉をほぐします。ほうれい線は頰骨の下に並ぶリガメントのこわばりが原因のひとつ。ここをほぐすと血行がよくなり、ほうれい線や頰のたるみが改善します。強さは痛気持ちいい程度。目安は1分ですが、30秒でも効果があります」(奥田さん・以下同)
道具どころか、手すら使わずにできる顔面マッサージもある。奥田さんのおすすめは「笑顔体操」(イラスト【5】)だ。これも必要な時間はたったの1分。
【5】口や頰まわりのしわを撃退『笑顔体操』
(1)口角をグッと上げ、口を開けて全力で笑う。(2)パッと力を抜いて口を閉じる。口角が上がりすぎないように注意。(1)と(2)を1分間で5回繰り返す。
「頰骨の下の小頰骨筋や大頰骨筋、口まわりの口輪筋を強化することで、頰のたるみやほうれい線を解消し、しわを予防します。頰が上がることを意識しながら、口角を最大限まで上げるのがポイント。初めのうちは頑張りすぎると筋肉痛になるので、毎日ではなく、週に2回でOK。慣れたら時間を延ばしたり、回数を増やしたりしてください」
まばたきだけでは目元は衰える一方
おでこや口まわりのしわとともに気になるのが目尻のしわや目の下のたるみ。奥田さんは目の周囲の筋肉を強化することで改善できるという。
「特に目のまわりにある眼輪筋(がんりんきん)は、目元を動かさないとどんどん衰えてしまいます。日常のまばたきでも動かされますが、それだけでは不充分。意識して自発的に動かすことが大切です」
眼輪筋の強化に役立つのが、目パッチリ体操(イラスト【6】)。これも「笑顔体操」同様に、道具も手も使わない。
【6】目尻のしわを改善 目パッチリ体操
(1)口を閉じて口角を上げ、力を入れて目をギュッと閉じる。(2)力を抜いてパッと目を開ける。(1)と(2)を1分間で5回繰り返す。
「最低週に2回は頑張りましょう。アンチエイジングは、結果を急ぐのではなく、長く継続的に行うのが基本。マッサージを始める前に自分の顔の写真を撮って、時折、どのくらい変わったかをチェックすると効果がわかりやすく、モチベーションにもつながります。1~2か月ほどでしわが薄くなってきた、肌にハリが出てきたと実感できるでしょう」
マッサージや体操を行うと同時に、土台となる肌のお手入れにも気を配りたい。
「しわ対策でもっとも重要なのは水分です。肌が乾燥していると、どうしても小じわが目立ってくるので、気になるところに化粧水と乳液をたっぷりつけて。高価なものをケチケチつけるよりは、リーズナブルなものをジャブジャブ使う方がお肌にはいい。手のひらで混ぜてよくなじませてから、顔に押し込むように染み込ませる。そして肌が潤っているうちにマッサージをしてください。水分が充分に含まれた状態だと、肌の摩擦も緩和できて小じわやシミができるのを防げます」
マッサージを行うなら、肌が清潔で水分が保たれているお風呂上がりがベスト。鏡を見ながら化粧水→乳液→クリームという流れに1分のマッサージを加えるだけで、しわを緩和できるのだ。
教えてくれた人
レイナさん/メイクアップアーティストで数々の芸能人のメイクも担当。著書に『いくつになってもキレイになれる』など。
奥田逸子さん/加齢画像研究所所長。著書に『名医が教える最新1分美顔術』。
イラスト/朝倉千夏
※女性セブン2023年6月29日号
https://josei7.com/
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