残量は50%以下…スマホのバッテリーを長持ちさせる方法
いつ起こるかわからない災害。いざというときに備えて、日ごろから準備しておきたい、覚えておきたいことを専門家が伝授するシリーズ、今回は、スマホのバッテリーを長持ちいさせる方法だ。日常生活には今やかかせないものとなったスマホ。災害時のみならず、あらかじめ心得ておきたいことだ。
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災害時、情報収集や安否確認をしようにも、スマートフォン(以下、スマホ)のバッテリーの残量がなければ意味がない。もし手元のバッテリーの残量が半分以下になったらどうすればいいのか?
「スマホは常に電波を探しているため、そのまま置いておくだけでもバッテリー残量は減っていきます」
と語るのは、備え・防災アドバイザーの高荷智也さんだ。それなら使わないときは電源を切ればよさそうだが…。
緊急情報を受け取るために電源は切らない
「地震と同時に停電が起こっても、携帯電波の基地局はバッテリーや発電機で稼働するので電波は飛び続けており、緊急地震速報や避難情報などは受け取れます。スマホの電源を切ってしまうとせっかくの情報が見られませんし、そもそも電源のオンオフだけでもバッテリーを消費します。ですから、携帯電波が生きているなら、電源を切らずに、節電対策をするのがおすすめです」(高荷さん・以下同)
3つの節電対策
その節電対策とは次の通り。
1.省エネモードに設定する
Androidなら「省電力モード」「エコモード」など、iPhoneなら「低電力モード」に設定する。
2.画面を暗くする
バッテリーをもっとも消費するのはディスプレー。暗くすることでバッテリーの持ちもよくなる。
3.不要な電波をオフにする
電波を探してバッテリーが消耗するのを避けるため、Wi-Fi、Bluetooth、GPSを切る。
さらに覚えておきたいこと
ではもし、携帯電波の基地局がダウンし、電波がつながらなくなったらどうすべきか。
「自宅や無料のWi-Fiが使えるのであれば、Wi-Fiをオンにし、さらに『機内モード』にするといいでしょう。そうすることで、不要な通信は遮断しつつ、Wi-Fiだけが使えるようになります。もしWi-Fiも停止したら、電源を切るのがおすすめです」
これらは、スマホの設定画面やコントロールセンターで設定できる。あらかじめ設定方法を確認しておこう。
さらに、災害時に備えてモバイルバッテリーを準備しておくことも大事。防災用としておすすめなのは、乾電池式のモバイルバッテリー。電池によっては10年単位で保存できるので、防災リュックに入れておくと安心だ。
教えてくれた人
備え・防災アドバイザーの高荷智也さん
取材・文/鳥居優美 イラスト/大窪史乃