肩こりの改善にも!押してもむだけの「指ヨガ」
年末年始の連休など、長い休みで肩こりなどの体調不良を感じる人は多いという。
「寒い季節、長い間体を動かしていないと、筋肉が縮こまってしまいます。私の教室に通っている生徒さんも動きにくくなっていて、普段は180度も開脚できる人が、正月明けのレッスンではできなくなっていることも。普段より心身にゆがみが生じている状態なので、体の不調が起こるのは当然です」
そう語るのは、ヨガ歴40年、国内外でヨガを指導する龍村修さん。
そこで龍村さんがおすすめするのが指ヨガだ。
自律神経を正常に保つ健康法「指ヨガ」
ヨガといえば、広いスペースで、全身を使ってポーズをとっている姿を思い浮かべるが、いったいどんなものなのか。
「指ヨガとは、手の指を回し、手のひらを押すことで体全体の血液循環を促し、自律神経を正常に保つ健康法のこと。もともと東洋医学には『部分即全体』といって、体の『部分』に『体全体』が隠されているという考えがあります。
体の一部の不調は全体の不調で、体の一部を刺激すれば全身に影響するといわれている。よく知られているものでは、鍼灸や足ツボですね。足ツボと同じように、手にも全身とのつながりを示した図があります」(龍村さん、以下「」内同)
ポイントは呼吸法だ。ツボを刺激するだけでなく、呼吸に集中しよう。
「全身で行う通常のヨガでは、ポーズをとる時にゆっくり息を吐きますが、指ヨガも同じ。痛くて気持ちいい程度の強さで手を押したりもんだりしながら、息を『ふーっ』と声が出るくらい意識してゆっくり吐いてください。押す時に吐く、もむ力を弱めた時に息を吸う。その繰り返しです。
できればお風呂の後、手が温まった状態で行うと効果的ですが、基本的にいつ行っても大丈夫。家事や仕事など働く前にやれば、作業の疲れが残りにくいです」
ただ手を押してもむだけだから、場所も着替えも必要ない。さっそく、肩こりに効果的な指ヨガを紹介します!
肩こり解消
両手を広げて手の甲側から見たとき、中指の右側が右肩、左側が左肩にあたる。人さし指と薬指の付け根の関節が肩関節に相応する。気持ちいい痛みを感じるくらいの力でマッサージしよう。時間がなければ片手だけでも構わない。
指回しをすると、肩部の気が動き出して血流がよくなる。人さし指と薬指をそれぞれ左右に10回ずつ、しっかりと回す。
人さし指と薬指を、息を吐きながらしっかり反らせる。指は手の甲に対し90度まで曲がるのが理想だが、無理しないこと。各3回。
人さし指と薬指の付け根あたり、関節の内側、外側、指の間などを指圧し、より痛みを感じるところを重点的に刺激する。
イラスト/とげとげ
※女性セブン2018年2月1日号
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