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「介護のなかまカフェ」第3回開催!セミナーのテーマは《排泄のお悩み解消術》「相談しにくいこと、なかまと共有できる場を」お土産の紙おむつも大好評<イベントレポート>

 介護ポストセブンの読者組織「介護のなかま」に向けた好評イベント「介護のなかまカフェ」。2026年3月、3回目となるイベントを開催した。会場では、皮膚・排泄ケア特定認定看護師・浦田克美さんによる排泄に関する「セミナー」を実施、参加者たちは真剣に耳を傾けていた。参加者同士の交流を目的とした「フリートーク」も大いに賑わった、当日の様子をレポートする。

第3回「介護のなかまカフェ」はセミナーを初のオンライン同時配信

 千鳥ヶ淵の桜が満開を迎えた3月末日、古書店や老舗中華料理店が並ぶ東京・神保町の会場に、抽選で選ばれた「介護のなかま」会員にお集まりいただき、第3回「介護のなかまカフェ」を開催した。

 今回初の試みとして、セミナーをオンライン同時配信。全国の会員や惜しくも抽選に外れてしまったかたにも楽しんでいただけるスタイルを採用した。

 イベントは2部構成。第1部は、皮膚・排泄ケア特定認定看護師・浦田克美さんによる「セミナー」。第2部は、会場をカフェコーナーに移し、ホッとひと息ついておしゃべりをする「フリートーク」を実施。

 まずは、第一部「セミナー」の様子と浦田さんの講義内容をレポートする。

セミナーでは排泄にまつわる基本を優しく解説

 カメラや照明がセットされた配信スタジオの設備に「すごい!」「緊張しますね」と参加者たちの期待も高まる。配信開始数秒前、会場は静粛な雰囲気に。

 ――拍手とともに、浦田克美さんが登壇。

「みなさん、こんばんは。ようこそ、介護のなかまカフェへ」と、柔らかな口調で話を切り出すと、会場内がパッと明るくなったのが印象的だった。

 皮膚・排泄ケア特定認定看護師の浦田さんは、病院や訪問看護ステーションなどで長年、患者さんやご家族の排泄の悩みに向き合ってきた。

「私は排泄とおむつ相談窓口“おむつナース”として活動しています。周囲に相談しづらいからこそ、正しい知識を伝える必要があると考えています。

 人は産まれた時と老いた時におむつを使いますよね。赤ちゃんのおむつは可愛いのに、大人向けのおむつは老いの象徴として見られる。そんな先入観や偏見を少しでも変えたいと思って活動をしています」(以下、浦田さん)

排泄の悩みにあわせた商品選びを

「40才以上の3人に1人は尿漏れを経験しているとされています。くしゃみや咳などふとした瞬間に“ちょい漏れ”を経験されたかたもいらっしゃるかもしれません。パッドや紙パンツなどで対策を検討しようとしても、店頭には膨大な商品があって何を買っていいか迷いますよね。

 あるときドラッグストアで、親御さんの紙おむつを購入しに来ていたお客さんが、店員さんにどれがいいか聞いていたんです。すると店員さんは、『このあたりが売れていますよ』と、売れ筋の商品をおすすめしていました。

 排泄の悩みや状況はひとり一人異なるのに、売れ筋商品を勧められる現状では、正しい知識は伝わっていないと実感したんです。排泄ケアの第一歩は正しい情報を知ることだと思います」

「CMで見たことがあるから」「売れているから」ではなく、「使う人の排泄状況に合わせた」商品を選ぶことが大切だという。

「ひとりで外出ができる、トイレにいけるという人は、『尿漏れパッド(以下、パッド)」、転びやすい、トイレにすぐに行けないという人は、『パンツ型の紙おむつ(紙パンツ)」、ご自身で排泄ケアが難しくなった場合には、『テープ型の紙おむつ」を選びます。

 ちょい漏れが気になる人は、いきなり紙パンツを選ぶのではなく、吸収量50ccのパッドから始めてみるといいでしょう。

 紙パンツは、どこのメーカーも1回の排尿量は約150ccという設計になっています。夜間の排尿が気になる場合には、2回分の排尿量(約300cc)の紙パンツを選んでおくと安心です」

正しい使い方を理解して「漏れ」を予防

 選び方だけでなく、使い方・装着の仕方も正しい知識が必要だという。

「おむつやパッドの内側にある立体ギャザーには“漏れ”を防止する役割があります。ギャザーが倒れまま装着すると漏れやすくなってしまいます。

 また、背中の部分をグイッと引き上げてしっかりフィットさせておきましょう」

おむつ代には控除や助成も

「おむつを日常的に使用している人は月に5,000円〜10,000円、年間で最大12万円くらいかかっていることもあります。

 意外と知られていませんが、医療費控除やおむつ給付(現物支給や現金助成)など経済的な負担を減らす仕組みもあります。かかりつけ医や住んでいる自治体に確認してみてください」

 セミナーの最後には、会員から寄せられた介護の悩みに浦田さんが回答をする時間も設けられた。

「母親が夜間に「尿漏れ」しているみたいなのですが、直接聞いてもいいものでしょうか?」

 排泄の問題はとてもセンシティブなので言葉を選ぶことが大切ですね。

「漏れちゃったでしょ」「汚れちゃっているじゃない」とか、つい感情的に言ってしまうこともありますよね。なるべく優しい声かけを心がけて欲しいと思います。

「夜のトイレで困っていることはない?」「何か手伝えることはない?」とか、相手を心配している気持ちが伝わるとよいですよね。聞きたいこと、伝えたいことを一度ノートに書いてから、伝えているという患者さんのご家族もいらっしゃいました。冷静になるには書いてみるというのも有効です」

「介護で心身が疲れてしまったときはどうすればいいでしょうか?」

「病院で勤めていたとき、ご家族のかたが排泄ケアで心身ともに疲れてしまったというお話をたくさん聞いていました。ケアマネさんに相談して、緊急ショートステイを使うとか、いったんケアから離れる方法もあります。

 介護はいつまで続くかわからないものなので、完璧にやろうとしないこと。二重丸ではなく、三角くらいを目指したほうがいいんです。あらかじめ心身を休ませるスケジュールを組んでおくとか、つらくならないように対処法を持っていて欲しいですね」

 メモを取りながら真剣に聞き入る参加者もいて、セミナーは大盛況のうちに終了した。

第2部:フリートークで悩みを共有、おむつやパッドのお土産も好評

 続いて第二部は「フリートーク」。浦田さんによる紙おむつやパッドの解説のほか、くじ引きで決まった席に着き、テーブルごとに自由におしゃべりを楽しんだ。

パッドや紙おむつは自由に「お持ち帰り」に

 お土産コーナーには、浦田さんがセレクトした数種類の紙おむつ・パッドを展示し、大盛況だった。

「年に数回は新商品が出るので、実際に着用してそれぞれの違いを体感してみて欲しいですね。機能面だけでなく、色や肌触りなども比べてお気に入りを探してみてください」と浦田さん。

「こんなに種類があるんですね~」「ドラッグストアでは中身を比較できないからためになった」「男性用のパッドは初めてみました」と、皆さん興味津々だった。

「おしゃべりの場」が明日からの介護の活力に

 各テーブルを浦田さんが周り、参加者からの個別質問にも答えていただいた。

「母親がパッドを何枚も重ねて使っていてゴワゴワしている」という悩みに、

「何枚も重ねるとかえって漏れてしまうので心地よくないと思います。吸収量が多いもの1枚使いのほうが快適になることをお伝えてできるといいですね。紙パンツと組み合わせる両面吸収タイプなどもあるので色んなものを試してみるのもいいですよ」と、浦田さん。

 質問は排泄やおむつにとどまらず、訪問介護の活用法やかかりつけ医との付き合い方、認知症の親への接し方など、ひとり一人の悩みに浦田さんは真摯に向き合っていた。

 テーブルごとに会話が盛り上がり、終了時間目一杯までおしゃべりが続いていた。

「お互い頑張りましょうって、同じ悩みを抱える参加者さんたちがエールを送り合っている様子が素敵でした。こういう場所は貴重だと思います」と、浦田さん。

 終了後、参加者の皆さんからは、「選び方や声のかけかたなど参考になった」「男性用のパッドなど初めて触れて、勉強になった」「実際の手触りやデザインなど比較てきてわかりやすかった」「ゆっくりコーヒーをいただけてよかったです」など、熱いコメントが寄せられた。

***

 第3回目「介護のなかまカフェ」は好評のうちに幕を閉じた。今回ご応募、ご参加くださったかたを始め、介護ポストセブンをご愛読いただいている「介護のなかま」の皆さまに改めて感謝申し上げます。

 編集部スタッフ一同、またお会いできる日を心より楽しみにしております。

撮影/横田紋子 取材・文/松藤浩一

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