《呼吸が深まり、表情まで明るく》食前3分でOK! 飲み込む力を鍛える「声ヨガ体操」を声の専門家が伝授
舌の主な役割は、口の中の食べ物をまとめてのどへ送り込むこと。しかし、加齢とともに舌の動きが衰えると、のどの飲み込む力にも影響し、誤嚥性肺炎を引き起こして死に至る可能性も。舌やのどが衰えると発声力も弱まる。声を出す訓練もまた舌やのどを鍛えることにつながる。その方法を日本声ヨガ協会代表理事・八田幸子さんが紹介してくれた。
食事前の3分で舌とのどを鍛える
日本語を話す場合、普段の会話で舌やのど、口の周りの筋肉はそれほど大きく動かない。そのため、意識して動かさない限り、日常生活で鍛えられない。
「体も同じですが、いつも同じ動きばかりしていると、使わない部分が出てきます。いつもは使っていない部分こそ、意識して動かすことが大切なんです」
とは、「声ヨガ体操」を考案した八田幸子さん(「」内、以下同)だ。
声ヨガ体操とは、食前の3分で行える、舌やのど、口の周りの筋肉を鍛えるエクササイズだ。
「食事の前に目、口、舌、のどを動かして、『これから食べるよ』と準備してあげることが大切なんです」
声を出しながら口や舌をダイナミックに動かし、さらに体も一緒に動かすことで、口の周り、舌、のど、呼吸筋が連携して鍛えられる。唾液も出やすくなるという。
「このエクササイズを毎食前に行うことで、飲み込む力や発声力が鍛えられるうえ、脳への刺激や心の安定にもつながります。続けることが何より大切です。慣れないうちは朝食前の1回だけでもいいので、行ってください」
呼吸を深めることもエクササイズになる
上記に加えて、呼吸を深める運動を併せて行うといい。口の周りだけでなく腕や背中も使うので、より高いエクササイズ効果が期待できるという。
「湯船につかったときにもれる『はあ〜』という幸せな溜息とともに、手足の先から緊張をほどきます。その後は鼻から湯気を吸うイメージで呼吸を深めます」
呼吸が深くなると自律神経が整い、血流も改善されて筋肉への栄養や酸素の供給がスムーズになる。そのため、本来の筋力が発揮しやすくなるという。筋肉を鍛えるときは呼吸も意識したい。
呼吸を深めながら舌の筋力もアップ「ハッピーライオン」
【1】鼻から気持ちよく息を吸いながら、両腕を真上に上げる。座ったまま行ってもよいが、背筋は伸ばす
【2】息を吐きながら、肩甲骨を寄せるようにしながらひじを下ろし、舌を思い切り出す。これを3セット行う
舌と目の周りの筋力が鍛えられる「てへぺろポーズ」
舌を左に出し、目線も一緒に左に動かす。次に舌を右に出し、目線も一緒に右に動かす。左右で1セットとして3セット繰り返す。
飲み込みに必要な舌骨上筋群が鍛えられる「わおわおサイレン」
【1】手を顔の横で広げ、口角を上げながら360度全方位に響かせるイメージで「わー」と声を出す。
【2】口をすぼめ(特に下唇は強めに)、「お」と言いながら手を握ってこぶしをつくる。3〜5回を目安に行う。
◆教えてくれた人:(一社)日本声ヨガ協会代表理事・八田幸子さん
「声で心を整える」をコンセプトに、コミュニケーションのヨガ「声ヨガ」を考案。生放送2000時間の経験を持つ。元スポーツキャスター(voiceyoga.jp)
取材・文/土田由佳
※女性セブン2026年10月29・11月5日号
