《現代人の9割ができない?》「かかとをつけずにしゃがむ人」は腰痛・冷え・転倒リスクの危険信号
酷暑を避けて外出を控えた結果、座る時間やスマホを見ている時間が増え、常に体が前傾してしまってはいないだろうか。こうした“前のめりの姿勢”は「体の土台」が使われていない状態。それが腰痛をはじめ、さまざまな不調につながるという。「正しくしゃがむ」動作を手に入れて、長く歩ける体を目指そう。
現代人の9割は「正しくしゃがめない体」
別掲のイラストを参考に、5秒間しゃがんでみよう。
「多くの人はうまくしゃがめず、かかとを浮かせたり、前傾姿勢になってバランスをとろうとします」と語るのは、柔道整復師で『しゃがめない人は不健康になる』の著者・高林孝光さんだ。
「これは代償行為といって、本来使うべき筋肉や関節が働いていないため、帳尻を合わせている状態です。
かかとが浮くのは、かかとで体を支えられないため。また、体が前に傾くのは足首が硬くて曲げられず、すねを前に倒せないことが原因です。その結果、前に倒れそうな体を支えるために腕を前に出し、足首や股関節が硬くてうまく使えないので、ひざを左右に広げて可動域をかせいでいるのです」(高林さん・以下同)
正しくしゃがめない背景には、歩き方とかかとの使い方に問題があるという。
「本来であれば、足首の上げ下げで『前脛骨筋』が働き、しゃがむときにすねが“支柱”となって体重を受け止めます。しかし、足首まわりや前脛骨筋がうまく働かないと、すねが体を支えられません」
そのため全身の連動が乱れて姿勢が崩れ、体を支える力が弱くなる。こうした“体の土台の機能不全”が、しゃがむ動作に表れるのだ。
「姿勢の乱れは肩こりや腰痛、冷え、転倒リスク、尿漏れなど、あらゆる不調につながります。そこで骨盤を立てる意識を持ったり、すねや足首周辺の簡単なトレーニングを続けることで、しゃがめるようになり、姿勢も改善できます」
◆教えてくれた人:高林孝光さん
「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」院長。柔道整復師、はり師、きゅう師。著書に『しゃがめない人は不健康になる』(自由国民社)など。
取材・文/藤岡加奈子
※女性セブン2026年9月3日号
