【自分の老後・介護の意識調査】8割以上が老後に不安「お金が足りなくなること」が最多に
朝日生命が実施した「自分の老後・介護についての意識調査」のアンケートによると、8割以上の人が老後への不安を感じており、その内容は「お金が足りなくなる」ことが最多となった。「老後資金の準備として何をしているか」「将来誰に介護してもらいたいか」など、気になる老後と介護について、調査結果をレポートする。
8割以上が老後に不安、健康よりお金が心配
「自分の老後・介護についての意識調査」(朝日生命)※によると、「老後について不安を感じるか?」の問いに、「不安」「少し不安」と答えた人を合わせると83.3%となっている。年齢別に見てみると、もっとも高かったのが40~49才の87.2%、20代でも77%人が「不安」を感じているという結果に。
※朝日生命 インターネットアンケート調査「自分の老後・介護についての意識調査」より。調査期間:2022年9月30日~10月5日。対象者:全国の男女2647名(25才~64才)。
また、不安の内容としては、「お金が足りなくなること」が84.4%と最多で、「身体機能が今よりも衰えること」(70.0%)を上まわった。自分の衰えや認知症よりもお金の不安を感じている人が多いという結果に。
「老後資金として準備する必要があると思う金額」については、2000万円以上と答えた人が50.1%と約半数。一方で「わからない」と答えた人が、25.2%と1/4を占めている。
なお、「老後資金の準備として行っていること」の問いには、「銀行預金などの貯蓄」が57.0%、「NISA、iDeCoや投資信託・株式などの資産運用」が33.8%。一方で、「いずれも行っていない」と答えた人が19.9%と約2割いた。
7割近くが「将来自分も介護が必要」を実感
「将来介護が必要になると思うか?」の問いには、「将来自分も介護が必要になるかもしれないと思う」と「少し思う」を合わせると68.7%となっており、7割近くの人が介護の必要性を感じているという結果に。
また、「自分自身に介護が必要になったときに不安なこと」の問いには、「介護費用をまかなうための資金不足」が62.2%と最多、「家族や親族に肉体的・精神的な負担をかけること」が55.1%と続く。
さらに、「誰に介護されたいか?」の問いには、「第三者」が37.4%と最も多く、「夫または妻」は22.1%、「子」が10.7%となっており、身内に介護してもらうよりもヘルパーなど他人に介護してもらいたいと感じている人が多いようだ。
とくに女性の場合、第三者に頼みたい人が43.7%と5割近くにもなっている。夫や子供には負担をかけたくないと思っている女性が多いのかもしれない。
介護施設に入居を希望する人が半数以上
介護が必要になった場合、「どのような介護生活を望むか」の問いには、5割以上が「介護施設に入居する」を選んでいる。
「介護費用として必要だと思う金額」は、101万円以上が40.0%を占めているが、内訳を見てみると、101万円~2001万円まで意見が割れていることがわかる。一方で、「わからない」と答えた人が45.6%と、最多となっている。
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今回の調査結果から、多くの人が老後資金や介護費用への経済的不安を抱えてはいるが、具体的にいくらくらい準備するべきかわかっていないという人も多いようだ。
調査を実施した朝日生命の担当者によると、
「介護に備える保険としては、『あんしん介護』を10年前の2012年から発売していますが、発売当初から契約数が落ちることなく人気を持続しています」とのこと。
前述の「老後資金の準備として行っていること」の調査によると、「預貯金が5割超、資産運用約3割、何もしていない人が約2割という結果を考えると、積極的な資産運用をしている人はまだ少ないのが現状。保険商品もひとつの選択肢になるかもしれない。
物価は高騰する一方だが、給料は上がらないという昨今、老後や介護への不安を払拭するためにも、どんな介護を受けたいのか、それにはどのくらいのお金や備えが必要なのか情報収集するのが先決かもしれない。
あんしん介護|朝日生命 (asahi-life.co.jp)
取材・文/本上夕貴